このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/サラ川の今
“第一生命”さんが長年主催してきた「サラリーマン川柳」。
ニュースなどで「毎年話題」にあがってきますので、多くの方が耳にしたことがあるかと思います。
クスっと笑える一句に「あるある!」と共感したこともありますが、これまで、正直「川柳って書く人いるのかな?」と思っていたのです。
ところが、先日、某大手さんでの「マネジメント研修」にて、なんと、参加者10名のうち3名が「実は今年、応募しました」と、さらっと告白してくれたのです。
聞けば、テーマは「テレワークの孤独」「世代によるデジタル格差」「AIがくれた誤情報」など、どれも現代的でリアル。笑いながらも、「上司って上司である前に人間だよなあ」と、しみじみ感じた瞬間でした。
そんな「サラ川」も、2023年からは名称を変更し、今は「サラっと一句! わたしの川柳コンクール」に。背景には、「サラリーマン」という言葉がもはや時代に合わない、「悲哀のネガティヴ感」が受け入れられづらい、という「時代変化」があるようです。
もともと男性中心社会の名残である“サラリーマン”という言葉。
いまや応募者の多くは主婦層やシニア層、パートやフリーランスなど、「多様な立場」の人たちです。働き方も価値観も変わった今、「誰もが詠める川柳」を目指し、「35周年」を機により開かれたコンクールへと進化したのです。
とはいえ、愛称「サラ川」はそのまま。家庭と職場の狭間で揺れる「人間模様」を、五七五でユーモラスに切り取るというコンセプトは今も変わりません。
今や、川柳に詠まれるのは“昔ながらのサラリーマン”ではなく、“現代を生きるすべての働き手と支える周囲の方々”の姿なのであります。


















