このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/増え続けるセーフティゾーン(Safety Zone)
某メーカーさんの現場に足を運ぶと、まず目に飛び込んでくるのが「安全第一」の標語たち。
廊下に1枚、階段に2枚、会議室の壁に3枚。
よく見ると、全部ちょっとずつ違います。
「ゼロ災でいこう ヨシ!」
「安全はすべてに優先する」
「みんなで守る安全文化」
「声かけあって無災害」
「慣れた作業に落とし穴」…
全部大事。すごく大事。だけど、多い。とにかく多い。
自社の標語に始まり、親会社、関連会社、箇所や部門ごとのスローガンが重なり合い、もはや安全標語のマルチバース。
上からの依頼や「お達し」で“これも貼っておいて”が積み重なり、いつの間にか誰もはがせなくなっているようで…
気づけば、“壁の8割が安全”で埋まっており、まさに「安全に囲まれた空間」なのです。
とはいえ、少し立ち止まって考えてみますと—
この“安全ポスター密度の高さ”って、ある種のメッセージでもあるのでは?
「安全」は、誰か一人や一部署のものじゃなく、関係者全員の共通言語。
ですから、少しずつ言い回しが違っても、みんなが主語で語ることに意味があるのかもしれません。
ですが——
せめて貼る場所、もう少し整理しませんか?
安全は“見える化”も大事ですが、“見えすぎ”もまた考えものなのであります。
今日もまた、どこかで「セーフティゾーン」がひとつ増えているかもしれません。


















