第169回 知識の泉。ハンパなし。

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/知識の泉。ハンパなし。

某大手さん、「リーダーシップ研修」でのひとコマ。

「リーダーとはどんな人?どんな役割?」なる、幅も広けりゃ、奥も深い問いかけに対して、「次期管理職候補」の方々が様々なご意見を。

・方向性を示せる人
・責任を取れる人
・他のメンバーの能力を引き出せる人
・目標達成に向け、メンバーを巻き込む
・チームが働きやすい環境を作る

などなど、仕事観や価値観により、異なる角度からいくつもの正解が語られます。

ひとりの方が、

「ぼく、好きな言葉があるんですよね」

との言葉に続けて、

「ダメな部下はいない。ダメなリーダーがいるだけだ」

と、なにやら深そうなことを話し出すと、

「それ、ジャック・マーでしょ?」

「正解!」

すると、別の方が、

「じゃ、これは?」

「人を用いるには、すべからくその長ずる所を取るべし。人それぞれに長ずる所あり、何事も一人に備わらんことを求むることなかれ」

「簡単。家康」

「あ、正解」

こうなると、次々に

「即戦力になる人なんて存在しない。だから育てるんだ」

「ジョブズね」

「もし、清掃スタッフが良いアイデアを持っていれば、そのアイデアを採用する。私は普通の人たちの意見を大切にする」

「ウォルト・ディズニーの教え、いいよねぇ」

「リーダーとは『希望を配る人』のことだ」

「ナポレオン、グッとくるよね」

「メンバーのために尽くさないなんてあり得ない。尽くすのは当然のことだ」

「栗山監督やな。WBC優勝してほしいよな〜」

偉人や経営者、著名人たちが残したいずれもの名言に対して、ほとんどの方がスタンダードで理解しているのです。

すごくないですか?

「知識の泉、ハンパなし!!」

これが、大手で活躍する方々のインテリジェンスなんやな。

わたくし、どれもこれも、まったく存じ上げておらぬ故、擬似メモをとるのにハンパなく苦労しましたとさ。。

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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