庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第124回 起伏のある庭が落ち葉を「景色」に変える理由

中島さんの作られるお庭を見ていて気付いたんですが、地面が真っ平らじゃないことが多いですよね。自然の山の中みたいに、緩やかに盛り上がったり下がったりしている。あれは意図的にそういう「起伏」をつけているんですか?

起伏は必ずつけるようにしています。庭を平らに作ってしまうと、どうしても奥行きのない風景になってしまうので。テラスや通路など、人が歩く場所やバーベキューをする場所は平らにしなければいけませんが、その周りの植栽スペースには土を盛って高低差をつけることが多いです。

そうですね。ただ高さを出すだけではなく、頂点を作ってそこからまた少し下がったところまで作ります。壁に向かってずっと上がりっぱなしで終わるより、最後にスッと下がるラインを作ってあげた方が、空間に深みが出るんです。

笑。それが、実は土を入れるコストって、コンクリートを打ったり石を貼ったりするのに比べればそれほど高くはないんです。他の現場でいい土が出た時に、それを運んでくれば処分費も浮きますから、サービスで入れることもありますし。

へぇ、なるほど。捨てるはずの土で庭が立体的になって、しかもコストダウンにもなると。そうやって土を入れて木を植えていくわけですね。でもいざ植えると、今度は「落ち葉」を気にするお客さんもいらっしゃるんじゃないですか?

そう思われる方が多いんですが、実は常緑樹も葉っぱは落ちるんです。一気に落ちないだけで、1年か2年かけて全ての葉が生え変わるので、結局掃除は必要で。「葉が落ちない木」というのは、造花でもない限り存在しないわけです。

仰るとおりですね。起伏をつけて土のスペースをしっかり作っておけば、落ち葉もまた「秋の景色」として楽しめます。コンクリートの上とかに落ちるからゴミに見えるわけで、土の上なら自然の一部に見える。そういった意味でも、土を入れた起伏のある庭作りをおすすめしています。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















