庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第134回 美しい庭づくりに欠かせない「人生の余白」

確かに確かに。そういえば無印良品には「無」じゃなくて「空(くう)」というコンセプトがあるらしいんですが、無いわけじゃなくて「空間がある」という感覚だと思うんです。そこに通じるものがある気がして。

そうなんですよ。例えば旅行に行っても分単位でスケジュール入れる人もいますが、私はあれだと旅行に行った気がしなくて(笑)。せっかく行くなら何もしない時間も欲しい。中島さんはプライベートのスケジュールはどうされてるんですか?

僕もあまり予定を詰められるのは好きじゃないですね(笑)。お休みだから絶対どっかに行くということもないですし、「気が向いたらちょっと出かけるか」ぐらいの方が好きです。先々まで全部予定が埋まってると息苦しくなってしまうので。

ああ、「ここは絶対予定を入れないようにしよう」みたいなことですよね。私もやりますよ。その日は家族でのイベントも入れず、もう何もしないって決めています。中島さんはそういう日は何をして過ごすんですか?

ゆっくり自分の作った庭を見ながら「もうちょっとこうした方がよかったかな」なんてあれこれ考えるのが楽しくて(笑)。外用の座布団を並べて寝転がってみたり、冬場も昔ながらのコロナストーブを出して1人でバーベキューをしながら過ごすこともありますし。

ああ、服が好きだと仰ってましたもんね。「家に服を着せる」という「ガーメントデザイナー」としての感性を養う意味もあるんでしょう。

そうかもしれません。普段出張も多いので、家で休める日は遠出するより近場で美しいものを見るくらいがちょうどいい。そうやってのんびり過ごす時間が、また次の庭づくりのアイデアにつながっていくような気がします。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















