「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第120回 経営者になるなら学校の勉強は必要?

今日は中辻さんに、学校の勉強はどれくらい役に立つかというのをお聞きしたくて。というのも中辻さんって15歳で妊娠・出産をご経験されていることもあり、学校にはあまり通われていなかったじゃないですか。

それでも今は『マメノキカンパニー』を立派に経営されているわけです。ということは学校の勉強なんて、ビジネスにはあんまり必要じゃないんですかね?

だって今の日本は、まだまだある程度の学歴が必要じゃないですか。それがないと、自分がしたいことを選べる立場に立てないことが多い。私はたまたま久保さんと知り合えたからこういう立場になっていますが、やっぱりこういうのはレアケースだと思うんですよ。

いやぁ…どうでしょう?(笑) むしろ学校に真面目に通い続けた人の方が、すごく狭い価値観の中で生きていたりしますよ。「大学まで出たんだからいい会社に入らなきゃ」とか「大卒なのにこんな仕事をしちゃいけない」とか考えちゃって。

そうそう。実際に中小企業の社長さんってそれほど学歴が高くない人も多いんですね。でも独学で勉強しているし、人生哲学もしっかりされている。そう考えるとますます、高い学費を払ってまで進学する必要はあるのかなと思ってしまうんですよね。

ちょうどこの1年くらいで考え始めていたことで。大学で自分の興味があることを学びながら、仕事も両立させてみようかなと考えているんです。そういう意味では私の意見はあまり参考にならないのかもしれません(笑)。

笑。もちろん中辻さんのように、「学びたい」という気持ちがあって進学するならとても有意義なことだと思いますけどね。今って皆とりあえず「就職予備校」的に進学して、学歴を買って、結果、ろくに学校にも行かずにバイトばっかりしていますからね。
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。