「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第140回 経営者の仕事の「合格点」

『マメノキカンパニー』を経営する中辻さんにお聞きしたいんですが、経営者の仕事ってどこまでやれば合格だと思います?

笑。あ、あと外にアンテナを張っておけるかどうか、ってのも大事じゃないかな。先を考えていると言っても、それが「社内」のことだけじゃ意味がない。ちゃんと業界全体、あるいは社会全体の情報を仕入れ続けてないといけないというか。

デザイン部門を拡大させたいなと考えています。というのも、ウチは今、ポスティング業務とデザイン業務の比重が「8対2」くらいなんですね。

そうそう。でも私の見立てでは、チラシはこれからどんどん減っていくと考えていまして。もちろん紙媒体には紙媒体の良さがあるので、ゼロになることはないだろうし、ポスティングの仕事も完全になくなるとは思っていません。ただこれからますますWebマーケティングが伸びていくのは間違いないなと。

ポスティング業務だと地域を広げるのはなかなか難しいですが、デザインだったら全国のクライアントから仕事を受けることもできますもんね。泉大津市にいながら「日本一チラシをデザインしている会社」を目指すこともできると。

そういうことです。今も全国からご依頼は受けているんですが、いかんせん、デザイナーが2名しかいないのでお受けできる案件数に限りがあるんですよね。だから数年以内にもう少しキャパを増やしたいと思っています。

そうですね。あ、でもお風呂に入っている時なんかには、よく考えています。自分が一番リラックスしている時間に、急にアイディアが降ってくることが多くて。慌ててお風呂から上がってメモすることもよくあります(笑)。
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















