第142回 どんなに忙しくても、絶対に手抜きしてはいけないこと

この対談について

「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。

第142回 どんなに忙しくても、絶対に手抜きしてはいけないこと

安田

最近は共働きが当たり前になったことで、手の込んだ料理を作ったり、しっかり家事をすることが難しくなっているんですって。そういうこともあって、冷凍食品とか家事代行といったビジネスが成長しているらしいんですよ。


中辻

昔は「冷凍食品なんて手抜きだ」みたいに言われてましたけど、今はそんな風潮はないですもんね。

安田

確かにそうですね。ちなみに中辻さんはどうですか? 家事や育児に関する「手抜き」についてはどう思います?


中辻

家事も育児も、全体の9割くらいは手を抜いていいと思ってます(笑)。

安田

9割ですか!


中辻

はい。ちょっと話がそれますけど、私ね、以前結婚していた人に毎回お弁当を作ってあげてたんですよ。健気でしょ?(笑)

安田

笑。その時は専業主婦だったんですか?


中辻

いえいえ、私も働いていました。だからそんなに手の込んだものではなくて、冷凍食品もたくさん使っていたんですけど、それでも当時の夫はすごく喜んでくれていて、毎回写真も撮ってくれていたんですよ。そしたらね、ある時そのお弁当の写真をお義母さんが見たんです。

安田

ほう…なんて言われました?


中辻

元夫のいる前では「え〜すごい! 麗ちゃん、いい奥さんだね〜」って言ってたのに、あとからメールがきて「あの子はね、今まですごく一生懸命育ててきた大事な一人息子なの。どんなに忙しくても出来合いのお惣菜とか冷凍食品も使わず育ててきたの。だから麗ちゃんもあんまり冷凍食品は使わないでほしいな」って!!(笑)

安田

うわ〜それはそれは…(笑)。それでどう返信したんです?


中辻

表向きは「すみません、努力します〜」とは言っておきましたけど、内心は「何言っとんねん」って思ってました(笑)。

安田

笑。ちなみにその元夫さんはどういう反応だったんです?


中辻

ちゃんと私の味方をしてくれていましたね。冷凍食品ばっかりのお弁当でも文句1つ言うこともなく。だからその時思ったんです。家族の中でみんながそれで良し、と思っていたらそれでいいんだなって。

安田

外野の声は気にしなくていいと。


中辻

そうですそうです。忙しくて洗濯物が溜まっていようが、お弁当が冷凍食品オンパレードになろうが、気持ちがこもっていれば家族にはちゃんと伝わるんですよ。特に私は娘が小さかった頃はほとんどシングルマザー状態で育ててきたので、手抜きするところは手抜きしないと、うまく回せなかったですし。

安田

そりゃそうですよね。ちなみに「これだけは手抜きはしなかった」ということは何かありますか?


中辻

「話をする時間」ですね。たとえ忙しくても心が通っていれば子どもは素直に育つし、夫婦も円満でいられると思っていたので。

安田

確かに。中辻さんの娘さんも、いい子に育っていますもんね。


中辻

ええ、とっても。先日「私が小さい時は、よくママの会社に引っ張って連れて行かれて、会社に布団敷いて寝かされたりしたな」なんて言ってましたけど(笑)。「でもママ1人やったし、頑張ってたし、しゃあないと思ってたで」って。ちゃんとわかってくれてて嬉しかったです。

安田

へぇ、素敵な娘さんだ。


中辻

そういう関係性が築けたのも、やっぱり忙しい生活の中でも、保育園での出来事とかを必ず聞いていたからだと思っていて。子どもってよく、どうでもいいようなことでもワーッと喋り続けるじゃないですか(笑)。

安田

ありますね(笑)。聞いて欲しいという気持ちが先走って、何を言っているかよくわからなかったりしますけど(笑)。


中辻

そうそう(笑)。でもそうだとしても、娘が求めてきてくれた時にちゃんと聞いてあげることが大切なのかなって。

安田

なるほどなぁ。共働きでどんなに忙しくても、子どもや夫婦のコミュニケーションだけは絶対に手抜きするべきではないというわけですね。


中辻

そういうことです。逆に言えば、コミュニケーションの時間以外は、いくらでも手抜きしちゃっていいんです(笑)。

安田

そうですよね(笑)。いや〜、素晴らしいお話をありがとうございました!

 


対談している二人

中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役

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1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

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