第54回 【後編】日本人の平均年収を1000万円にする方法

この対談について

「オモシロイを追求するブランディング会社」トゥモローゲート株式会社代表の西崎康平と、株式会社ワイキューブの代表として一世を風靡し、現在は株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表および境目研究家として活動する安田佳生の連載対談。個性派の2人が「めちゃくちゃに見える戦略の裏側」を語ります。

第54回 【後編】日本人の平均年収を1000万円にする方法

安田

ということで今回は前回からの続きで、「日本人の平均年収(中央値)を1000万円にする」というテーマです。前回私は、「就職は1000万円以上の会社のみ」「それにあぶれた人は全員自分で事業を始める」という案を出しました。


西崎

そうでした。すごくインパクトのあるお話ではありますが、実際実現するのはかなり難しくないですか?

安田

ときに西崎さん、会社員、フリーランス、経営者という3つの働き方の中で、どれが一番稼ぎやすいと思います? 確か以前は「経営者になるのが一番可能性が高い」と仰っていましたけど。


西崎

そうですね。ともあれ、どれくらいの金額を稼ぎたいか、にもよるんじゃないでしょうか。

安田

同感です。例えば年収300万を一番簡単かつ確実に稼げるのは会社員ですよ。でも年収40005000万稼ぐなら、現実的に経営者になる他ない。じゃあ私が掲げている年収1000万円だとどうでしょう。


西崎

フリーランスでしょうね。社員を雇わない一人法人の社長でもいいですが。

安田

そう。会社員で1000万円稼げるのは一部のエリートのみだし、5000万円稼ぐには人を雇って組織化しないと厳しい。でも1000万円なら、1人で頑張れば全然いけるんです。しかも会社員で1000万円稼ぐよりかなりハードルが低いんですよ。


西崎

そうですよね。会社員で1000万円もらいたいなら、その何倍も会社に利益をもたらさないといけない。でも自分ひとりなら、ある意味売上=利益になる。

安田

仰るとおりです。つまり極端に言えば、1000万円売れば年収1000万円なんですよ。しかもどんな仕事をするかは自分で決められる。好きな仕事・得意な仕事を選べるなら、朝から満員電車にもまれて会社に行って、やりたくもない仕事をしているよりずっと生産性が上がりそうじゃないですか。


西崎

それは確かにそうかもしれません。でもですよ、何の経験も実績もない人が、いきなりフリーランスで結果を出せますかね。むしろ全然稼げなくて、日々の生活にも困る状態になってしまうんじゃ

安田

確かに現実的にはそういう人も出るでしょうね。ただね、実は昭和30年代頃までは、会社員より個人事業主の方が多かったんですよ。つまり大勢の人が自分の力で当たり前に事業をやっていた。でね、彼らが全員ものすごく仕事ができる人たちだったかというと、そんなことないわけです。


西崎

なるほど。じゃあある程度努力したり行動したりすれば、自分で事業を成り立たせることができると。

安田

そう思うんです。もちろん、それでもなお難しい人はいると思いますよ。そもそも全然働く気がないとか、約束を守らないとか、朝起きてこないとか(笑)。


西崎

ああ、なるほど(笑)。そういう人はさすがに無理だと。

安田

そりゃそうですよ。そういう人は自業自得です(笑)。でもね、ちゃんと真面目に頑張るし、約束も守る。でもちょっと稼ぐ能力は足りてない。それくらいの人なら、必死でやれば年収1000万円は必ずいけると思います。どうでしょう、私の考えは甘いですかね?


西崎

うーん、いや、どうだろうなぁ(笑)。でも、よく言われる262の法則がありますけど、安田さんが考えているより、脱落しちゃう人は思った以上に多いようにも思いますね。

安田

そうですかね? でも私は過去に何人も見てきたんですよ。社員の時は全然パッとしなかったのに、事業主になった途端にバリバリに稼ぎ出す人を(笑)。


西崎

なんと(笑)。そうなんですか。

安田

さらに言えばね、私自身もそうなんですよ。会社員の頃は「いかにうまくサボるか」しか考えていませんでしたから(笑)。でも独立して自分で会社を始めてからは、人が変わったように仕事にコミットしだして。


西崎

なるほど。説得力がありますね(笑)。

安田

でしょう? だからきっと私の案も、ある程度はうまくいくはずなんです。きっと楽しいですよ。「日本人平均年収1000万円への道」!ぜひ西崎さんも協力して下さい!


対談している二人

西崎康平(にしざき こうへい)
トゥモローゲート株式会社
代表取締役 最高経営責任者

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1982年4月2日生まれ 福岡県出身。2005年 新卒で人材コンサルティング会社に入社し関西圏約500社の採用戦略を携わる。入社2年目25歳で大阪支社長、入社3年目26歳で執行役員に就任。その後2010年にトゥモローゲート株式会社を設立。企業理念を再設計しビジョンに向かう組織づくりをコンサルティングとデザインで提案する企業ブランディングにより、外見だけではなく中身からオモシロイ会社づくりを支援。2024年現在、X(Twitter)フォロワー数11万人・YouTubeチャンネル登録者数19万人とSNSでの発信も積極的に展開している。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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