「オモシロイを追求するブランディング会社」トゥモローゲート株式会社代表の西崎康平と、株式会社ワイキューブの代表として一世を風靡し、現在は株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表および境目研究家として活動する安田佳生の連載対談。個性派の2人が「めちゃくちゃに見える戦略の裏側」を語ります。
第74回 AIでの仕事探しが当たり前になる時代

そうそう。しかもAIは日々進化しているわけで、その精度はどんどん上がっている。そうなると会社探しや職探しもAIを軸に行われるようになるんじゃないかと思うんです。つまり既存のマッチングビジネス、求人広告とか人材紹介みたいなものはAIに置き換わっていって、いつか終わってしまう気もして。

そうそう。でもAIを活用して、自分の実績や職歴を入力すると一番フィットする会社がパッと出てくるようになれば、すごく効率的じゃないですか。さらに言えば、それが進化した暁には、面接というもの自体がなくなるかもしれない。

ええ。だから求人票も、今までのようなある意味「万人に受ける内容」ではなく、「1対1のマッチング」を目的としたものに変わっていくんじゃないですかね。何十人も応募を集めて選考するんじゃなく、バッチリな1人に届けて、その人だけを採用すればいいわけだから。

僕も同じことを考えています。例えば現在ウチでは年間5,000人くらいの応募があって、6回くらい選考をして採用者を決めているわけですが、これを近い将来「応募できる人数は上限1000人」といったように変えていく予定で。

ええ。今までは「人間に読んでもらうこと」を前提に採用サイトや求人ページを作っていましたよね。「いい会社ですよ」「風通しがいいですよ」みたいなことをいっぱい書いて。でも今後は、AIがマッチングしやすい内容に変えていかないといけない。

ああ、なるほど面白い視点です。確かにそれを厭う人もいるかもしれませんね。ともあれ、今後の若い世代が「スマホネイティブ」ならぬ「AIネイティブ」になるのは間違いない。勉強もAIでして、場合によっては試験の回答もAIに指示してもらって、という(笑)。
対談している二人
西崎康平(にしざき こうへい)
トゥモローゲート株式会社 代表取締役 最高経営責任者
1982年4月2日生まれ 福岡県出身。2005年 新卒で人材コンサルティング会社に入社し関西圏約500社の採用戦略を携わる。入社2年目25歳で大阪支社長、入社3年目26歳で執行役員に就任。その後2010年にトゥモローゲート株式会社を設立。企業理念を再設計しビジョンに向かう組織づくりをコンサルティングとデザインで提案する企業ブランディングにより、外見だけではなく中身からオモシロイ会社づくりを支援。2024年現在、X(Twitter)フォロワー数11万人・YouTubeチャンネル登録者数19万人とSNSでの発信も積極的に展開している。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。