其の参十参 言葉ってなに?

イノベーションカードが知らせる
本日の斬り口:要らないものを捨てる
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言葉、という
言葉を聞き、
これは何かと
言葉で考えはじめると、

時空を超え
生き続ける言葉が
拙者クルミ大の脳内を
駆け抜けていく。

拙者外相談役である
空海先生は

五大に皆響きあり
十界に言語を具す
六塵悉く文字なり
法身は是れ実相なり

と『声小実相義』に表した。

万葉集では、
山上憶良(やまのうえのおくら)の
長歌に

言霊

という言葉が
登場する。

神代より言ひ伝て来らく
そらみつ大和の国は
皇神の厳しき国
言霊の幸はふ国と
語り継ぎ言ひ継がひけり

と詠む。

言霊の幸はふ国

という部分が
有名で、いろんな界隈で
活用されているでござるね。

歌聖と呼ばれる、
柿本人麻呂も

しきしまの倭の国は
言霊の
佐くる国ぞ
真幸くありこそ

と詠う。

言霊の佐くる国

とここではいう。

佐くる=たすくる

と読むでござるよ。

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西洋の方からも
脳内を駆け抜けていく。

ヨハネの福音書には
はじめに言葉ありき

とあり、

言葉は神と共にあり
言葉は神であった。

と続き、

万物のものは、
これによって成った。

とさらに続く。

箴言にも

わたしの言葉をよく聞け

とはじまり、

あなたの心に保て

とある。

十界にそれぞれあったり、
霊(たま)だったり、
神だったりと
いったい、言葉とは
なんなのだろうか。

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言葉を発するとき
ほとんどの御仁は

意味

を気にされている。

俺の話している意味、
わかってる?

わたしの言いたい意味
伝わってる?

そういう意味じゃない

など、
言葉を発したり
受け取ったりする場で

意味

にことさら重きを
おかれているようだが
多くの場合、

解釈

の受発信でござる。
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拙者の世を忍ぶ
仮の仕事でやる、

脳内イメージは
異なるよ。

ということを
体感するワークがある。

たとえば、

いぬ(犬)

という言葉がある。
これを聞いて、

自分で犬だと思う絵

を白紙に描いてもらう。
この時点で実にさまざま。

絵を描いたら、
犬からおもいつく
10個の言葉を
1人1人手元を隠しながら
書き出してもらう。

4人1グループくらいで
10個の言葉のうち、
4人全員が同じ言葉を
書き出しているか
点検してもらう。

いくつくらいあるだろう?
犬という単純な、
誰もが知っている
身近な動物だけど

全員一致することは
ほとんどない。

ゼロ

が標準だ。

1つの言葉から
想起されるイメージ群は
これほど

多様

なのでござる。

多様性が大事よね!

なんて、声高に
叫ばなくても
もともと多様なのでござる。
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想起されるイメージ
これは

意味

ではない。

拙者たちは

言葉の意味

を自覚して
やりとりしていることは
とても少ない。

過去の経験記憶や
自分の不安など
脳内で繋がる、

言葉の解釈

のやりとりを
しているのでござる。

だから
仕事の現場でも
上司が部下に
頼みごとをするとき

わかりました=了解です!


わかりました=不満です!

がある。

表面的な

わかりました

でだけではなく
秘められている響きを
無視すると
やっかいなことになった経験が
少なからず誰にでもござろう。

言葉は表だけでなく
裏を持っている。

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ってことで
言葉とは意味を伝達する道具として表の役割があるが、
それだけでなく

言葉とは

響きあう楽器として裏の役割を担っている

でござる。

拙者、誰もが言葉の演奏者だと思っているでござるよ!

 


パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野ゆうこ

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

ツクリビト株式会社 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)一般社団法人ビーイング・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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