第83回 「試し続ける」という集客

 // 本コラム「原因はいつも後付け」の紹介 //
原因と結果の法則などと言いますが、先に原因が分かれば誰も苦労はしません。人生も商売もまずやってみて、結果が出たら振り返って、原因を分析しながら一歩ずつ前進する。それ以外に方法はないのです。28店舗の外食店経営の中で、私自身がどのように過去を分析して現在に至っているのか。過去のエピソードを交えながらお話ししたいと思います。

さて今回は、私が先日ふと気がついた集客方法について書いてみようと思います。
その集客方法というのが、今回のタイトルに掲げた「試し続ける」という集客。

私の仕事は、顧客である店舗オーナーのお店の集客を一緒に考えることなのですが、その現場でふと、私自身がオーナーに集客されているという事実に気がつき、この集客方法について書いてみようと思ったのです。

「試し続ける」という集客。
興味のある方は、続きを読んでいただけたらと思います。


商売を楽しんでいるオーナーとの仕事は、いつも楽しいものです。
なぜなら、商売を楽しんでいるオーナーほど、いつも何かしら新しい集客アイデアを試しているからです。

新しいメニュー。
新しい切り口の看板。
新しいリピーターを増やす方法。

会うたびに様々なアイデアを試しているので、私もこうしたオーナーの話を聞きたくなって集客されてしまうのです。

集客を考える時、私たちはつい何かしら明確な方法を見つけようとしてしまいがちです。

ただ、私がオーナーに集客されているのは、何かしらの明確な方法に対してではなく、集客のアイデアを試し続けるオーナーの姿勢自体に集客されていると言えます。

そして、これは私だけでなくお客さんにとっても同じだと思うのです。

行く度にオーナーが何か面白いことを試しているお店。
グルメサイトに広告を出しているだけのお店。

この2つのお店があったとしたら、私たちはどちらのお店に行きたくなるのか?
その答えは明らかなのではないでしょうか。

つまり、集客のアイデア一つひとつに成功や失敗があると考えるのではなく、アイデアを試し続けること自体が集客と考えてみるということ。

そう考えることができれば、短期で見れば失敗だった思えるアイデアがあったとしても、その失敗は「試し続ける」という集客の成功の一部と言えるのだと私は思うのです。

 

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著者/辻本 誠(つじもと まこと)

<経歴>
1975年生まれ、東京在住。2002年、26歳で営業マンを辞め、飲食未経験ながらバーを開業。以来、現在に至るまで合計29店舗の出店、経営を行う。現在は、これまで自身が経営してきた経験をもとに、これから飲食店を開業したい方へ向けた開業支援、開業後の集客支援を行っている。自身が経験してきた数多くの失敗についての原因と結果を振り返り、その経験と思考を使って店舗の集客方法を考えることが得意。
https://tsujimotomakoto.com/

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