第294回 自動運転で激変する未来

この記事について 税金や、助成金、労働法など。法律や規制は、いつの間にか変わっていきます。でもそれは社会的要請などではないのです。そこには明確な意図があります。誰が、どのような意図を持って、ルールを書き換えようとしているのか。意図を読み解けば、未来が見えてきます。

第294回「自動運転で激変する未来」


安田

アメリカに企業視察に行ったそうですね。

久野

はい。サンフランシスコでgoogleを見学して、シリコンバレーにも行ってきました。

安田

Googleの本社ってサンフランシスコにあるんですか?

久野

サンフランシスコにはgoogle傘下のWaymoという会社がありまして。そこが自動運転タクシーを事業化してるんですよ。

安田

もう乗れるんですか?

久野

はい。実際に乗りました。アプリをダウンロードしてスマホで呼ぶんですけど。

安田

日本のGOアプリみたいな?

久野

全く同じですね。クレジットカードを登録してGOみたいに呼べるんですよ。

安田

つまり自動運転のタクシーが普通に走っているということですか。

久野

普通に走ってます。サンフランシスコに300台ほどいて呼べば5〜10分で来ます。

安田

なんと!アメリカはもうそこまで来てますか。

久野

凄いですよ。アプリで呼んだら迎えに来てくれて。目の前に止まるんです。

安田

他の人が乗ったりしないんですか?

久野

アプリでロックを解除するんです。だから呼んだ人しか乗れません。

安田

なるほど。で、運転手は乗っていないと。

久野

乗ってない。

安田

凄いですね。どこから現れるんですか?そのタクシーは。

久野

いや、わかんない(笑)そこら中走ってるんですよ。

安田

安全なんですか?

久野

すごく安全です。ちゃんとシートベルトをしないと怒られるんです(笑)

安田

面白い(笑)ちなみに運転席とか助手席はどうなってるんですか? 

久野

普通の車と同じです。一応安全のためにハンドルもついてるんですよ。

安田

へえ〜。じゃあ普通のタクシーですね。運転手だけが乗ってない状態で。

久野

ほぼ透明人間タクシーみたいな感じです(笑)

安田

知らない人が見たら怖いですね(笑)

久野

怖いんですけど。めちゃくちゃ乗り心地がいいんですよ。もう普通のタクシー以上ですね。

安田

それは凄い。行き先はそのアプリに入れるんですか?

久野

そうです。途中で変更もできるし。

安田

運転手がいないから英語で会話する必要もないし。

久野

まったく必要ないですね。入力したところにそのまま行ってくれますので。ちなみに車内の音楽は自分で変えられるんですよ。

安田

すごい。ちなみに行き先は英語で入れるんですか?

久野

今はまだ英語ですが、グーグルマップ連動なので恐らく日本語にすることもそんなに難しくないのではないかと思います。

安田

めちゃくちゃ便利ですね。

久野

アプリ自体がよくできているので普通に誰でもわかるぐらいの感覚です。Googleがやっているのでgoogleマップにほぼ近い感じ。

安田

聞けば聞くほどすごいですね。乗り心地は人間の運転手さんと比べてどうでしたか?

久野

すごく快適でした。ウーバーよりぜんぜん安全運転です。

安田

人間が運転するより安心できると。

久野

安心できますね。車線変更とか普通に3車線4車線スイスイ移動します。今サンフランシスコだけでやってますがロサンゼルスも実証実験中です。

安田

もうあっという間に全米に広がる感じですか?

久野

広がるでしょうね。日本がいつやるかわかんないけど、僕が乗った感じではもうこれは世の中変わると思いました。

安田

日本でも早くやればいいのに。地方では高齢者の足がなくて困ってるじゃないですか。インバウンドの人にも便利だし。

久野

技術的には出来ちゃいますね。夜も赤外線を使ってるから問題ないし。クオリティ的にはもう完成してます。

安田

全ての車が自動運転になったら事故も減るんでしょうね。

久野

事故はなくなると思います。車両1台1台をコンピュータが管理してるから渋滞もなくなるでしょうね。

安田

国益を考えたら日本も早く導入した方がいいですよ。

久野

そうですね。ただ自動運転が進むと自家用車が一気に減ると言われていて。トヨタがgoogleの下請けになってしまうかもしれません。

この対談の他の記事を見る



久野勝也 (くの まさや) 社会保険労務士法人とうかい 代表 人事労務の専門家として、未来の組織を中小企業経営者と一緒に描き成長を支援している。拠点は愛知県名古屋市。 事務所HP https://www.tokai-sr.jp/  

安田佳生 (やすだ よしお) 1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。

感想・著者への質問はこちらから