読むPodcast大久保圭太のマネトレシリーズ。今回は第2回(番組音声配信ページへ)の内容を公開いたします。「お金の相談は税理士にするな!?」という大久保先生のキャラクターがまとめられたようなテーマ!まずは前半をお楽しみください。
【1/30更新、訂正】前置きに誤りがありました。「第1回 なぜ財務アタマが必要なのか」の更新回とお伝えしていましたが誤りです。正しくは「第2回 お金の相談は税理士にするな!?」です。お詫びいたします。第1回は後日更新いたします。
こんにちは、円道カズキです。「大久保圭太の財務アタマを鍛えるラジオ~マネトレ~」、大久保さん、よろしくお願いいたします。
暗いですね。
いきなりそこから始まりますか(笑)。まあ、大久保さんらしいということで良いんじゃないかと思うんですが、今日のテーマなんですけども、ご質問が1つ来ておりまして、「『お金の相談は税理士にするな』とはどういうことでしょうか?」と。こんなことを言ったことがあるんですか?
よく言ってるんですね。お金の相談は税理士にしますよね?
いや、します。一般的に経営者の方とか、フリーランスの方とか。
たしかにね。
しますよね。
お金の専門家っぽいですもんね。
専門家ですよね。
お金の勉強してないですよ、税理士になるのに。
どういうことですか?
税理士は「税金おじさん」だと。
税金のプロですよ。会計とね。国に税金を納める、計算する人でしょ?
たしかに。
その人、なんでお金の専門家なんですか?計算おじさんですよ。
なるほど。そうですね、たしかに。でも、世の中的にはお金の相談ってなると税理士にいっちゃうのは・・・
経営者だと毎月税理士さんとか来て月次の損益計算書を持ってきて「売上がどうだ」ってやってるんじゃないですか。やってるからお金の専門家だと思いますけど、あれ、会計の結果出してるだけでお金のプロではないというか。
集計おじさん?
集計おじさん。
なるほど(笑)
そうそう。
逆にですよ、お金は誰に聞けば良いんですか?
お金は誰に聞けば良い?
お金の相談は税理士にするなと。たしかに税理士の先生が月次の会計を、過去のやつを整理して税金を納めるための集計をしてくださってるっていうのは分かったんですけど。
お金の相談する人、いないですよね、日本に。そういう資格はないですよ。だから財務アタマを鍛えなきゃいけないわけですよ。
なるほど、ここに来るわけですね。
でもね、本当に、税理士になるための試験では、税金の税法の9個のうちから3つ選んで、あと会計2科目取った人がなるんですよ。
なるほど、試験科目としては。
よく聞きますよね。
国に?
資格なくなっちゃう?
一応、大久保先生は税理士なんですよね。
一応そうみたいです(笑)
大丈夫かな(笑)
ね、そろそろやばいと思うんですけど(笑)
そんなことないと思いますけど。大活躍されてるのは知ってますが。
税理士さんは税金の専門家だから税金のことを聞きゃ良いんだけど、お金のことは誰に聞くんだろうね。
財務の専門家?財務コンサルとかっていうのはあったりしますよね。
まあ、いますからね、そういう人でも良いかもしれないけど。
そうするとですよ、誰に相談するかは色々分かんないと思いますけど、何を相談したり何を回答できる方がお金の相談者として相応しいかはどうなんですか?
前提としてお金の“何”の相談をするかだけど、企業を経営していくときには現預金残高を最大にする、お金をいかに持ってるか、手元に、っていう相談をしなきゃいけないし、考えなきゃいけないし。相談以前にね。そうすると、どうやって調達して投資して回収するのかっていう、それがベースですよね。
じゃあ、大前提は現預金残高をしっかり、キャッシュを持つということですか?
そう、キャッシュを持つっていう。で、税理士さんに「節税したいです。税金払いたくないです」って相談するじゃないですか。
うん、よく聞きますよね。
でも、その経営者が言ってる意図は「キャッシュ残したいですよ」なはずなんですよ。無駄なお金を出したくないっていって。でも、税理士さんに聞くと生命保険入らされたり「何か要るもんないか」って余計なもん買わされたり、金使わされるんですよ。で、金使わされて、税金は減るわなっていう。費用増えて利益減るから税金減りますよと。もっと減ってるのは現金ですよ。
たしかに。
だけどオーダーしてんのは節税だから、税理士は悪くないけど、経営者がキャッシュをどう残すかって考えないと。オーダーの仕方を間違えてるから。
節税したいわけではなくて、お金を残したいということを・・・
そう、キャッシュを残したいはずなんですよ、本当は。だって、「保険入ったからいくら税金安くなりました」って答えられる人はいないですもんね、多分。
たしかにそうですね。
絶対現金減るし。だから、現金をどう残すかっていうところを考えなきゃいけないから。
税理士さんに言うと真逆に出ちゃうんですね。
彼らはP/Lの頭だから。
「P/Lの頭」というのはどういう感じでP/Lの頭なんですか?
損益計算書の話でしょう?するのが。売上から経費引いて利益いくらですよっていう、その辺の猿でも分かる話ばっかりするでしょ?
ちょいちょい、やっぱりカマされますね。
でも、経営者の方で今まで散々すごい、クライアントさんの名前は言えないにしろ、かなり活躍されてるような方々を、裏側で支援もされてきて、色々なクライアント先を見られてると思うんですけど。よく言うじゃないですか「B/S読め」「B/S分かるようになれ」と。経営者の方って感覚的にどのくらいみなさんちゃんと・・・
やっぱそんなもんなんですか?
まあ、そうですよね。
ここに来て整理をしたいんですけど、P/LじゃなくB/Sをちゃんと考えろと。ここはどういう意味があるんですかね。多分聞いてる方も「B/S・P/Lは知ってるけど、『B/Sが大事だ』『B/Sを分かるようになれ』ということはどういうことなのか?」と。
会社はB/Sで倒産するんですよね。P/Lでは倒産しないんですよ。P/Lいくら見ても分かんないんですよ。だって毎月1億円赤字出したって100億円持ってたら100年潰れないじゃないですか。
・・・次回へ続く・・・
大久保 圭太氏のご紹介
Colorz Consulting株式会社代表取締役。Colorz国際税理士法人代表社員。税理士。
早稲田大学卒業後、会計事務所を経て中央青山PwCコンサルティング株式会社(現みらいコンサルティング株式会社)に入社。中堅中小企業から上場企業まで幅広い企業に対する財務アドバイザリー業務・企業再生業務・M&A業務に従事。企業再生案件において、過去節税のために生命保険に加入した経営者が、業績悪化ともに借入等が返済できなくなり、保険金欲しさに自殺するのを間近にみて、自分の無力さに悩む。税理士の適切でないアドバイスにより会社の財務が毀損し、苦しんでいる経営者が多数いる現実を変えるには、税理士業界の意識を変える必要があることを痛感。2011年に独立し税理士法人ACS(現Colorz国際税理士法人)・株式会社ACS(現Colorz Consulting株式会社)を立ち上げ、成長企業に対する財務コンサルティングを中心に、累計1000社以上の財務戦略を立案している。
本記事構成の元番組である大久保 圭太の「財務アタマを鍛えるラジオ~マネトレ~」は随時配信中。