余計なひと手間

余計なひと手間

料理でも、物作りでも、
『余計なひと手間』が違いを生み出す決め手となる。
下味をつけたり、飾り包丁を入れたり、
見えない部分まで磨き上げたり。
ほんのちょっとしたひと手間で、
仕上がりには格段の違いが現れるのだ。
そのお店にしか出せない「お店の味」も、
おふくろにしか作れない「おふくろの味」も、
ほんの小さなひと手間の積み重ねによって誕生するのである。

重要なのはそのひと手間が「余計な」ものだということ。
その手間がなくても美味しく仕上がるし、
十分に良い商品も出来上がる。
だがそれでも作る本人はそのひと手間にこだわる。
誰に頼まれたわけでもなく、強制されたわけでもなく、
レシビやマニュアルに載っているわけでもない行程。
それが余計なひと手間なのである。
その余計な仕事によって、
普通の料理は特別な料理へと変わり、
普通の商品は特別な商品へと変化する。

余計なひと手間。
それこそが個性であり、こだわりであり、仕事の本質なのだ。
だがその重要性を知っている人は驚くほど少ない。
効率を重視する現代の社会では、
「余計なひと手間=無駄」という図式で
簡単に片付けられてしまうからだ。

確かに・・・

『[安田佳生メールマガジン] 2015.1.7 余計なひと手間』より引用

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