ステレオタイプですが、
イノベイティブのメッカ、
シリコンバレーの非常に優れた才能たちは、
多様なライフスタイルや生き方、
自由な働き方を歓迎し、
モダンな倫理観の中で、性差や人種や
マイノリティーを差別しない。
僕は、そんなイメージを持っています。
ポリティカルにはリベラルで、
権力をふりかざして
人々の自由を圧する支配者を許さない。
ポップスやアートを愛し、プチブルな
高級スーツよりカジュアルな服や
生活文化、ヘルシーな食文化を楽しんでいる。
快適でここちいいものを愛している。
人の自由なふるまいや考え方に寛容で、
官僚的でキュークツな組織を嫌う。
突飛でユニークなアイデアを愛し、
面白がる懐の深さがある。
そんなイメージです。
こんなヤツばっかりじゃないだろうし、
どこか建て前やきれいごとがあるにせよ、
少なくとも社会へと間接的直接的に
表明される主なメッセージや価値観、
世界が受け取っているイメージは、
多くの人々が
『自由でここちいいと感じるビジョン』を
示しているように思います。
シリコンバレーは、
リベラル色(民主党支持)が非常に濃厚な
西海岸のカリフォルニア州にあります。
イノベイターの世界的シンボル、
デニムの似合うスティーブ・ジョブズは、
カリフォルニアで生まれ、
亡くなった地もカルフォルニアでした。
アップルの本社も、カリフォルニアです。
ビーチボーイズやイーグルスも
西海岸出身のバンドですね、余談だけど。
僕が出会った、イノベーションが語られる
文脈の多くからは、このような
『自由でここちよい多様性』をあまり感じません。
官僚的で階層的で生真面目な文脈の中で、
イノベーションを語られても、
う~ん、こりゃダメなんじゃないかなあと、
申し訳ないけど、思ってしまうのでありました。
ビジネス臭や札束臭が強いし、
楽しむというより生き残りに必死だし、
ユニークな個の意志というより、
組織戦略のもと強力なマネジメントにより
生み出そうとしているように思えるし、
プチブルなエリートっぽいし、
官僚的で言葉の選び方も不自由で、
どこか型どおりだし。
そんな硬直したいかにも会社らしいイメージで
イノベーションを追いかけても、
実現なんかできないんじゃないかと。
偏見でしょうか。
なんとなく言っておきたいんですけど、
僕はカリフォルニア大好き人間ではありません。
そういう世界と無縁な人間です。