「すべての人は、すごい可能性を秘めている」と信じる大野と、「多くの人は目的などなくただ存在しているだけ」と断ずる安田。人間の本質とは何か。人は何のために生きているのか。300文字限定の交換日記による言論バトル。
18通目/大野からの返信
「どうせ自分で自分をペテンにかけているのだからパワフルにすればいい。」
苦しいからこそ、そこに秘沈している真理と僕は本気で向き合い続けたい。そして僕の考えでは、どうせ自分で自分をペテンにかけているのだからパワフルにすればいい。必殺技ではありませんが、大野の独断と偏見によるアプローチは幾つかあります。ちなみに、どんなジャンルのどんなコーチなのかに拠るのでしょうが、どうやれば打てるようになるのか?を直接的に扱うのがコーチとは限りません。例えばUSCのゴルフチームを、クラブを持たないコーチ、スイングさえ教えないコーチが全米1位にしたというような事例は枚挙に暇が無い。次のご返事の際に、自信をコンディショニングする為の誰もができる基本的な手法をご紹介したいとは思います。
前回17通目/安田「何か必殺技があるんですか?」
ひとつ質問です。「何があっても、何がなくても、何ができても、何ができなくても、自己肯定感は持たないといけない」というのが大野さんの主張ですよね。多くの人はこう言いたいと思います。「それは分かるけど、自己肯定感が持てないから悩んでいるんだ」と。ただ単に自己肯定感を持てばいい。ただ単に自分は幸せであると信じればいい。その通りなんですけど、それができないからみんな苦しいわけです。打てないバッターに「ただ打て」と言うのと同じ。どうやったら打てるようになるかを教えるのがコーチの務めですよね。どうやったら「何もない状態」で自己肯定感や幸福感を持てるのですか?そんな必殺技があるなら教えて欲しいです。
ー安田佳生より
前々回16通目/大野「ダメな自分を受け入れると言う本当の意味」
自己肯定感は、何があってもなくても、何が出来ても出来なくても、最初から最大限に持たなければいけません。何かができるようになったら自己肯定感が高まるといった考えでは、実は一向に高まらないのです。多くの人はこの落とし穴にはまっているように見えます。これは幸せと同じ。何かがあって幸せに成れるとしてしまうと、その前提には何かがなければ幸せには成れないと言うことを意味してしまう。
また、例えば自信が持てないってことは、「自信が持てない」事を「信じている自分がそこにある」状態です。自己肯定できない事を根拠も無いのに自信を持って肯定している。この真理と向き合うことこそ、ダメな自分を受け入れると言う事です。
ー大野より
交換日記をする二人
●火曜日
安田佳生(やすだ よしお)
1965年生まれ、大阪府出身。
2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。
●金曜日
大野栄一(おおの えいいち)
株式会社一番大切なこと 代表取締役
http://ichibantaisetsunakoto.com/
https://www.sugoikaigi.jp/coach/eiichiono/