第31回「ミライの繊維。我々の職場との関係とは?」

このコラムについて
世の中の情報は99%が「現在」または「過去」のものでしょう。たった1%の未来情報をつかめる人だけが、自分のキャリアやビジネスを輝かせるのです。でも、未来情報なんか手に入らないよ!と思ったアナタ。ご安心を。もしアナタが古い体質の会社に勤めているなら超ラッキー。そんな会社の経営者ならビジネスがハネるかも。

未来コンパスが、あなたの知らない未来を指し示します。

 31  ミライの繊維。我々の職場との関係とは?

年末の仕事の追い込みでお疲れの皆さん!
私も、新製品の知財チェックや契約書の更新といった毎年恒例の仕事で慌ただしい今日この頃。寝ても疲れが取れません。
ですが、この発明があれば、そんな疲れを吹き飛ばせるかもしれません!


国際公開第2020/150493号(出願人:HOLOGENIX, LLC)
【発明の名称】Cellulose and semi-cellulose based fibers and yarns embedded with mineral particles and methods of making the same
<概要>
二酸化チタンや酸化アルミニウム、石英をはじめとする10種類以上の天然鉱物が織り込まれた繊維。
人体から発せられた熱エネルギーをもとに遠赤外線を生じさせる機能を有します。着用者は血流が良くなり、酸素レベルや運動能力、睡眠の質が向上するという研究結果が出ています。米国食品医薬品局FDAをはじめ、日本を含む複数国で医療機器認定がされています。



未来コンパスが指すミライ

勤務先の離職率が高まった時に「出社したくて仕方がない会社」を作れないかと考えたことがあります。目指すのは、いるだけでパワーが溢れてくるような会社。帰る頃にはエネルギーが満タンで出社時より元気になっていたら理想的ですよね。

目標とする概念は定めたものの、議論を重ねても、それを実現させる具体的な手法が中々出てきません。「本当にやりたい仕事ができればワクワクして気力が満ちる。そうすれば出社したくなるのでは」という仮説とも言えない抽象的な結論が出ただけでした・・・。

ですが、本発明を見たときに一つの可能性が頭に浮かびました。この繊維を使った制服です。
社員は、制服を着ることにより体調の維持・改善が期待できます。会社に行くだけで体調が良くなるなら、喜んで会社に行きたい人もいるでしょう。退職希望者は少なくなり、その分の新規採用の必要性=コストが減るはずです。
年収500万の人を採用するのにエージェントに払う費用の相場は、年収30%の150万円。採用コストを社員に還元すると考えれば、150万円分は制服に充てられます。

労働人口が減り「社員の採用は顧客の獲得よりも難しい」という話を聞くことがあります。
中小企業が優秀な人材を引き寄せるにはどうすればいいのか。給与や知名度では大企業に勝てません。本発明のようなテクノロジーをうまく使って、思わず行きたくなる会社を作っては如何でしょうか。まだない未来の職場になるかも知れません。

 


 この記事を書いた人  

八重田 貴司(やえだ たかし)

外資系企業/法務・知財管掌。弁理士。
会社での業務とは別に、中小・ベンチャー企業への知財サポートをライフワークとする。クライアント企業が気づいていない知的財産を最大化させ、上場時の株価を上げたり、高値で会社売却M&Aをしたりと言った”知財を使って会社を跳ねさせること”を目指す。
仕事としても個人としても新しいビジネスに興味があり、尖ったビジネスモデルを見聞きするのが好き。

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