その65「職業選択の自由」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

 

好き勝手、無責任に発言するのって最高ですよね。
後出しジャンケンみたいな感じ、ちょっとマウントとりながら、「こんなの駄目だよ!?」「誰がこんなことやったの!?」とか言ってね。
偉そうにダメ出ししてると、仕事してる気がしてくるし、最高ですよね。
まぁ、偉そうにダメ出しする割に具体的な案は持ってないんですけどね。
だって、無責任ってそういうことですから(ドヤッ!)。

華麗に後出しジャンケンをするコンサルタントさんを見て、「あぁ、良いなぁ…あんな攻撃の当たらないところから石を投げられて」って思ったりしますからね。
僕も将来はコンサルタントって名乗って、「揚げ足とってドヤりたい!」って思うわけです。
ところで、よく考えたら、コンサルタントって特に資格が必要なわけじゃないですよね。(何のコンサルなのかにもよりますけど)
そんなこと言ったら、経営者やデザイナー、陶芸家だってそうなんですけど。
医師免許を持っていないのに、「医師です」って名乗るわけにはいきませんよね。
でも、「コンサルタントです」「デザイナーです」「陶芸家です」ってのは勝手に名乗れるわけです。
よく考えたら、すごいことですよね。
今すぐに誰でもデザイナーになれるってことですよ!

そう考えると職業選択の自由って、全てじゃないにしてもある程度は存在しているわけです。
ところが一方で、理想とする職に就けない方もいる(少なくとも本人はそう思っている)って現実もありますよね。
不思議ですね!?

例えばですが、「デザイナー」や「エンジニア(プログラマー)」を名乗るのに国家資格の類は不要です。
だから、勝手に名乗ってしまえば、デザイナーやエンジニアにはすぐにでもなれてしまうんです。
ところが、「デザイナー/エンジニアになりたい!(=今は“そう”じゃないと思っている)」って方はたくさんいます。

そこで更にギモンがわいてくるのです。

彼らにとって、職業の定義ってなんなんだ?と。
例えば、「会社にある職業(職種)として雇用されている」を定義に入れなければ、今すぐにでもなれちゃうわけです。
それで食べていこうとしたらば、それなりのスキルも必要になってくるでしょう。
でも、「ある職業(職種)で生活費を稼ぐ」ことを定義に入れなければ良いんです。
あら不思議、デザイナー/エンジニアはもちろん、結構どんな職業にもなれちゃいますよ♪

上記のように極端に考えると、勝手に自称しても、自分自身が満足できないとどうやら駄目っぽいですね。
そして、自分が満足、納得する条件として、以下の2つがありそうです。

(1)その職種での働きを期待され、会社に雇用されている状態
社会(他者)からの認知、承認を求めているってことなんでしょうね。
自分が“そう”思っているだけでは意味がない、と。

(2)その職種の働きによって、生活費をまかなえるほどの報酬を得ている
職業の意味合いで、「生活を支える」「生計を維持する」というものが含まれるのでしょうがないことかもしれません。
だから、その職業一本で生活している・・・という自信みたいなものを感じたいのでしょう。

・・・でも、こういうのって、ドンドン変わってきていますよね。

このメディアを主催・運営する安田さんなんて、昔は採用のお手伝いをする会社をやっていたのに、今や「雇用するな」ですからね。
僕も「なんで人なんか雇うんですか?」と、うちの社員さんが隣にいるのに、何度も聞かれましたから・・・
そう、時代は変わり、人の考えも変わるのです。
そして、副業を認める会社も増えてきているので、一つの職種にこだわらない生き方って普通になってきますよね。
例えば、格闘家の朝倉未来選手はYOUTUBERでもあり、運営するチャンネルの登録者数はのべ200万人を超えているんです。
収入で言えば圧倒的に後者から得ていますから、収入のバランスからしたら「YOUTUBERが格闘技もやっている」となるのかもしれません。
もはやそういう分け方自体がナンセンスなのかもしれませんね。
そもそも、YOUTUBEは15年前には無かったわけですから、YOUTUBER(Vlogger)って職業が認知されたのはごく最近のことです。
動画をアップして勝手に名乗ることだってできますよね。
とすると、この場合、前述の(1)は何になるんでしょうかね。
チャンネル登録者数が認知・承認に変わる数値なのでしょうか。

ところで、永六輔さんの著書に『評論家ごっこ』というのがあります。
彼曰く、◯◯評論家って勝手に名乗っちゃえばいいじゃんってことなんですが、「なるほど」ですよね。資格もなにもいらないんだから。
永六輔さんは前述の(1)(2)みたいなものを、評論家の定義から外していたんでしょう。
そもそも永六輔さんご自身が様々な職種を名乗っていた(“そう”認知されていた&副業しまくっていた)方ですからね。
先見の明を感じます。

 

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著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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