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自覚して生きている人は少ないですが、人生には必ず終わりがやってきます。人生だけではありません。会社にも経営にも必ず終わりはやって来ます。でもそれは不幸なことではありません。不幸なのは終わりがないと信じていること。その結果、想定外の終わりがやって来て、予期せぬ不幸に襲われてしまうのです。どのような終わりを受け入れるのか。終わりに向き合っている人には青い出口が待っています。終わりに向き合えない人には赤い出口が待っています。人生も会社も経営も、終わりから逆算することが何よりも大切なのです。いろんな実例を踏まえながら、そのお話をさせていただきましょう。
歩くのが遅くなったと感じます。
何を競っていたのか知らないですけれど、
駅までの通勤路では、
誰にも負けたことがありませんでした。
信号も計算し、最短距離を速歩きします。
それでも負けそうなときは、走るのです。
早く目的地につくのが、
仕事のできる人と思っていたのかもしれません。
最近は
目的地に行くのに時間に余裕があれば、
フラフラ寄り道をしますし、
気になる店があったら、立ち止まったりします。
歩く速度も20代くらいの方々には、
だいたい抜かれていきます。
ただ、ゆっくり歩くと新しい発見もあり、
家族など、一緒に歩く人との会話も増えます。
一方で私の本職、ITを使っての業務効率化は、
無駄をなくす仕事です。
会社内外での仕事のダブリをなくし、
情報伝達のスピードを上げます。
ITの世界では、
スピードは善であり、無駄は悪となります。
そう考えていくと、
ITが発達した世界は、
信号機を計算し、最短距離を走り、
いかに早く駅にたどり着くかの競争のようです。
業務効率化によって、仕事のスピードが上がり、
間違いの手間は減ります。
無駄の削減ができるのです。
無駄をなくす一方で、
私達には空いた時間が増えているのがわかります。
効率化されると、時間がもらえるのです。
空いた時間が増えた私達は、
なにを始めるのでしょうか?
おそらく、アナログなことを始めるのだと思います。
新しい発見と称して、
寄り道をしたり、フラフラ歩いたりするのです。
無駄の削減をしながら、
一方で無駄を自らつくっていくはずです。
まさにマッチポンプといえます。
無駄を生みだすために、効率化する。
どうやら、これが効率化の答えなのかもしれません。
効率化の出口は、無駄の再生産です。