仕事とは【読むPodcast | マネトレ105-後半】

税理士事務所でインターン中の大学生さんから「仕事ってすべてこういうものですか?」というご質問。国家課題解決のために税務の知識は身につけたいけれど、ルーティン作業も苦手で発狂しているそうです。理不尽な仕事ではないですからね。反復でやればできる!との精神のもと、この仕事の先にビジョンを掲げて、やり切ってほしいですね。(音声はこちら
円道

税理士事務所にインターンにきて、申告書作成がつまらないと。でも、「国家の問題を」と、意識は高いようです。

大久保

意識高い系の作業できない感じ?

円道

まとめるな(笑)

大久保

「やれよ」としか思えないんだけど。

円道

ああ……

大久保

え?(笑)

円道

言い方(笑)

大久保

いや、だって、できてないから発狂しそうになるんでしょ、苦手で。

円道

うん。

大久保

そんなことある?

円道

「申告書のルーティンとかチェックとか苦手」っていうふうに出てますけど、ある種どうなんですか?受験勉強とかが得意だったら、結構得意そうな仕事なのかなって思ってたんですけど、そういうことでもないんですか?

大久保

いや、受験勉強が得意なら、かわかんないけど、でも……

円道

それこそ、単車乗り回してた不良で、もう勉強なんてしないっていう人よりも、大学受験ちゃんとクリアした方のほうが得意とか。

大久保

俺もしたから、俺もしたから(笑)

円道

(笑)。向いてんのかなあ、っていう感じでもないんですか?実際、申告とかチェックは。

大久保

いや、そうなんじゃない。だって単純だよね。

円道

この方、大学が書いてあったんであれですけど、めっちゃいい大学なんで。

大久保

やる気がないんじゃないの。ちょっと浮かれすぎなんじゃない?

円道

浮かれすぎ?(笑)なにが?(笑)

大久保

なんかさ、国家の問題とかよ、おまえ、足元のそんな作業もできなくて国家の問題語んなよ、っていう感じがしない?


円道

ああ、なるほどね。

大久保

いや、そんな面白かったかっていったら、面白くないかもしれないよ。でも、まあ能力だから。やれば能力がつくじゃない?

円道

うん。

大久保

はじめは、実務というか現場を知らず、税務の知識だけ身につけても、国家の問題を解決するにはまだ若いんだからさ。当たり前の申告作業ぐらいできるようになったほうがいいと思うけどね。

円道

意外とまっとうに来ましたね。

大久保

いや、だから、できるじゃん、やったら。

円道

うんうん。

大久保

それもできないなら、他の仕事もたぶんできないよ。「これはやりたくない」「これはやりたい」になるわけじゃん。だって、決算書……ね、作業があれだと思わんけど、結局、それができるからいろんなことができるっていうのは、やっぱ足腰としてはあるよね、前も言ったかもしれないけど。

円道

うんうん。

大久保

なので、「じゃあ彼はなにをやるんですか」みたいな話もあるじゃん。

円道

たしかにね。

大久保

じゃあ、業界ちがうかもしれないよね、そしたらね。

円道

あ、「そもそも税理士業界じゃないんじゃないの?」と。

大久保

うん。なんか、財務省とか行くとかさ、わかんないけど。

円道

はいはい。

大久保

そういうことも、めっちゃいい大学ならあるわけで、公務員なのか官僚なのかわかんないけどさ。いや、やっぱり税理士業界にいるって意味では、入るということであれば、やっぱり当たり前のベースができないと。ずっとやれとは言わないけど、できないと、やっぱり信用もないしね、上っ面のコンサルみたいになっちゃう可能性は高いなと思うけど。

円道

財務諸表を読めるには、申告書までつくれるか、みたいなとこは……まあ、そこまではいらなのか。

大久保

財務諸表が読めるようにはなるとは思うけど、「その裏側がどうなってるか」みたいなところが逆にわかってる業界でもあると思うんでね。

円道

ああ、カラクリがね。

大久保

そうそうそう、カラクリが。決算書を分析するとかはできるよ、誰だって。だから、「それがなんなの?」って話でもあるじゃん。まあ、それはあれだけど(笑)。取引から決算書に導くみたいなところは、いまはそれこそクラウドというかね、そんな感じになってきてるから、業務全体もわかるしね。いままでは伝票を打ってるだけっていう、たしかにすごい作業感はあったかもしれないけど、いまはそれを改善していくとか、それがどうやったら早くできてくるかとか、ルーティンを知らないと、たぶんそこまでいかないもんね、まずは。

円道

そうですね。ルーティンがわかんないと、最適化もできないですもんね。

大久保

そうそうそうそう。だから、そうすると、なんの提案もできないというか。まあ、表面上はできるかもしれないけど。まあ、彼がどこを目指してるかだとは思うけど。

円道

はいはい。

大久保

業界として目指してるんだったら「やっちゃえよ」としか……。頭いいなら、べつにやりゃできんだろっていう感じなんだけど(笑)。発狂するヒマあんなら終わらせろよと思うけど。

円道

(笑)

大久保

すぐできんじゃね?だって。

円道

そこにモチベーションがわかなくて苦しんでるんですかね。

大久保

それはそうかもしれない。そしたら、まあ、業界変えたほうがいいかもしれない。

円道

ああ。

大久保

まあ、でも、どこだって同じだと思うよ。

円道

そうですね。

大久保

いきなりでかいプロジェクトとか任せられないだろ(笑)

円道

しょうもないエクセルつくらされたり。

大久保

いや、そうよ。コンサル会社行ったって同じだよ。

円道

しょうもない資料つくらされたりするところから。

大久保

しょうもないとは思わないけどさ(笑)。でも、いきなりできないでしょ。

円道

ですね。「国家問題について語れ」と言われたら、語れちゃうのかもしれないですけどね。

大久保

ああ、それはそれで……だけど、いまの、わかんないけどね、能力とか人脈とか財務状態で、国家の問題はたぶん解決できないだろうから。

円道

ああ。

大久保

そうなると、足元からひとつひとつやっていくしかないと思うんだけど。

円道

というところで、「もし本当に嫌なんだったら業界を変えたら?」ということと、「能力高いんだから能力身につけて、とっととやれば?」というところがひとつということですね。

大久保

能力はつくからね。だって反復だもん。

円道

くり返しですからね。

大久保

うん。その「やりたくない」という価値観がズレてるから、やらないんであって。そこをもう1回、それでいいのかを考えていいんじゃないの。

円道

そこ、苦しんでるんですかね。

大久保

自分で選んだわけだからね、でも。

円道

ちなみに最後なんですけど、大久保先生って申告書つくってるときに言いそうじゃないですか、「やってらんねーよ」みたいな。で、うまいこと優秀な人を見つけて、裏金回してやらせる、みたいなことをしそうなイメージあるじゃん。

大久保

なんで(笑)

円道

イメージイメージ。そういうのはなかったんですか?ちゃんとやってた?

大久保

むかし?新卒とかのとき?

円道

そうそうそう。

大久保

松浦亜弥とか歌いながらやってたよ、ノリノリで。

円道

「信じるぅ~♪」ってことですか?

大久保

いやいや、べつにそんなの鼻歌まじりでできるわ(笑)

円道

なんで松浦亜弥よ(笑)

大久保

いや、なんか流れてたのよ、事務所にJ-POPが。「Yeah!めっちゃホリディ」とか流れてたから(笑)

円道

(笑)

大久保

鼻歌うたいながらやってたよ(笑)

円道

(笑)

大久保

やんないと任せらんないしね。

円道

うわー、質問したこっちがミスでした。

大久保

(笑)

円道

真剣に意外とちゃんとやってたってことですね。

大久保

なんでも楽しむから。

円道

鼻歌まじりで。

大久保

そうそうそう。そうしないと、だって、やっぱ教えらんないし、信頼されないしで。「できねーんだろ?」って思われるよ。

円道

ああ、なるほどね。

大久保

うん。

円道

でも、国家の問題とかを当時考えることもなかった大久保先生が……

大久保

なんにもない。俺のことしか考えてないよ。

円道

J-POPを聴きながら?(笑)

大久保

明日の俺の小遣いはいくらなのかっていう。小遣いというか、「お金がないな」ってことしか考えてないよ。

円道

なるほどね。ここは参考にならない先生にご質問いただいてしまったかもしれないですけども、あらためて「できない価値がなんなのか」というところにひとつ向き合うのもありなのかなというところで、今日は終わりたいと思います。

大久保

はい。

円道

ありがとうございました。

大久保

ありがとうございまーす。

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