税理士事務所にインターンにきて、申告書作成がつまらないと。でも、「国家の問題を」と、意識は高いようです。
意識高い系の作業できない感じ?
まとめるな(笑)
「やれよ」としか思えないんだけど。
ああ……
え?(笑)
言い方(笑)
いや、だって、できてないから発狂しそうになるんでしょ、苦手で。
うん。
そんなことある?
「申告書のルーティンとかチェックとか苦手」っていうふうに出てますけど、ある種どうなんですか?受験勉強とかが得意だったら、結構得意そうな仕事なのかなって思ってたんですけど、そういうことでもないんですか?
いや、受験勉強が得意なら、かわかんないけど、でも……
それこそ、単車乗り回してた不良で、もう勉強なんてしないっていう人よりも、大学受験ちゃんとクリアした方のほうが得意とか。
俺もしたから、俺もしたから(笑)
(笑)。向いてんのかなあ、っていう感じでもないんですか?実際、申告とかチェックは。
いや、そうなんじゃない。だって単純だよね。
この方、大学が書いてあったんであれですけど、めっちゃいい大学なんで。
やる気がないんじゃないの。ちょっと浮かれすぎなんじゃない?
浮かれすぎ?(笑)なにが?(笑)
なんかさ、国家の問題とかよ、おまえ、足元のそんな作業もできなくて国家の問題語んなよ、っていう感じがしない?
ああ、なるほどね。
いや、そんな面白かったかっていったら、面白くないかもしれないよ。でも、まあ能力だから。やれば能力がつくじゃない?
うん。
はじめは、実務というか現場を知らず、税務の知識だけ身につけても、国家の問題を解決するにはまだ若いんだからさ。当たり前の申告作業ぐらいできるようになったほうがいいと思うけどね。
意外とまっとうに来ましたね。
いや、だから、できるじゃん、やったら。
うんうん。
それもできないなら、他の仕事もたぶんできないよ。「これはやりたくない」「これはやりたい」になるわけじゃん。だって、決算書……ね、作業があれだと思わんけど、結局、それができるからいろんなことができるっていうのは、やっぱ足腰としてはあるよね、前も言ったかもしれないけど。
うんうん。
なので、「じゃあ彼はなにをやるんですか」みたいな話もあるじゃん。
たしかにね。
じゃあ、業界ちがうかもしれないよね、そしたらね。
あ、「そもそも税理士業界じゃないんじゃないの?」と。
うん。なんか、財務省とか行くとかさ、わかんないけど。
はいはい。
そういうことも、めっちゃいい大学ならあるわけで、公務員なのか官僚なのかわかんないけどさ。いや、やっぱり税理士業界にいるって意味では、入るということであれば、やっぱり当たり前のベースができないと。ずっとやれとは言わないけど、できないと、やっぱり信用もないしね、上っ面のコンサルみたいになっちゃう可能性は高いなと思うけど。
財務諸表を読めるには、申告書までつくれるか、みたいなとこは……まあ、そこまではいらなのか。
財務諸表が読めるようにはなるとは思うけど、「その裏側がどうなってるか」みたいなところが逆にわかってる業界でもあると思うんでね。
ああ、カラクリがね。
そうそうそう、カラクリが。決算書を分析するとかはできるよ、誰だって。だから、「それがなんなの?」って話でもあるじゃん。まあ、それはあれだけど(笑)。取引から決算書に導くみたいなところは、いまはそれこそクラウドというかね、そんな感じになってきてるから、業務全体もわかるしね。いままでは伝票を打ってるだけっていう、たしかにすごい作業感はあったかもしれないけど、いまはそれを改善していくとか、それがどうやったら早くできてくるかとか、ルーティンを知らないと、たぶんそこまでいかないもんね、まずは。
そうですね。ルーティンがわかんないと、最適化もできないですもんね。
そうそうそうそう。だから、そうすると、なんの提案もできないというか。まあ、表面上はできるかもしれないけど。まあ、彼がどこを目指してるかだとは思うけど。
はいはい。
業界として目指してるんだったら「やっちゃえよ」としか……。頭いいなら、べつにやりゃできんだろっていう感じなんだけど(笑)。発狂するヒマあんなら終わらせろよと思うけど。
(笑)
すぐできんじゃね?だって。
そこにモチベーションがわかなくて苦しんでるんですかね。
それはそうかもしれない。そしたら、まあ、業界変えたほうがいいかもしれない。
ああ。
まあ、でも、どこだって同じだと思うよ。
そうですね。
いきなりでかいプロジェクトとか任せられないだろ(笑)
しょうもないエクセルつくらされたり。
いや、そうよ。コンサル会社行ったって同じだよ。
しょうもない資料つくらされたりするところから。
しょうもないとは思わないけどさ(笑)。でも、いきなりできないでしょ。
ですね。「国家問題について語れ」と言われたら、語れちゃうのかもしれないですけどね。
ああ、それはそれで……だけど、いまの、わかんないけどね、能力とか人脈とか財務状態で、国家の問題はたぶん解決できないだろうから。
ああ。
そうなると、足元からひとつひとつやっていくしかないと思うんだけど。
というところで、「もし本当に嫌なんだったら業界を変えたら?」ということと、「能力高いんだから能力身につけて、とっととやれば?」というところがひとつということですね。
能力はつくからね。だって反復だもん。
くり返しですからね。
うん。その「やりたくない」という価値観がズレてるから、やらないんであって。そこをもう1回、それでいいのかを考えていいんじゃないの。
そこ、苦しんでるんですかね。
自分で選んだわけだからね、でも。
ちなみに最後なんですけど、大久保先生って申告書つくってるときに言いそうじゃないですか、「やってらんねーよ」みたいな。で、うまいこと優秀な人を見つけて、裏金回してやらせる、みたいなことをしそうなイメージあるじゃん。
なんで(笑)
イメージイメージ。そういうのはなかったんですか?ちゃんとやってた?
むかし?新卒とかのとき?
そうそうそう。
松浦亜弥とか歌いながらやってたよ、ノリノリで。
「信じるぅ~♪」ってことですか?
いやいや、べつにそんなの鼻歌まじりでできるわ(笑)
なんで松浦亜弥よ(笑)
いや、なんか流れてたのよ、事務所にJ-POPが。「Yeah!めっちゃホリディ」とか流れてたから(笑)
(笑)
鼻歌うたいながらやってたよ(笑)
(笑)
やんないと任せらんないしね。
うわー、質問したこっちがミスでした。
(笑)
真剣に意外とちゃんとやってたってことですね。
なんでも楽しむから。
鼻歌まじりで。
そうそうそう。そうしないと、だって、やっぱ教えらんないし、信頼されないしで。「できねーんだろ?」って思われるよ。
ああ、なるほどね。
うん。
でも、国家の問題とかを当時考えることもなかった大久保先生が……
なんにもない。俺のことしか考えてないよ。
J-POPを聴きながら?(笑)
明日の俺の小遣いはいくらなのかっていう。小遣いというか、「お金がないな」ってことしか考えてないよ。
なるほどね。ここは参考にならない先生にご質問いただいてしまったかもしれないですけども、あらためて「できない価値がなんなのか」というところにひとつ向き合うのもありなのかなというところで、今日は終わりたいと思います。
はい。
ありがとうございました。
ありがとうございまーす。