第98回「それぞれの強みを活かした小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

「それぞれの強みを活かした小さなブルーオーシャン」


「ちょっと変わったアウトドアショップ」

新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、
テレワークや自宅待機を余儀なくされた時期。
一気に拡大したのがアウトドア、特に「キャンプ」。
皆さんが三密を避けるため始めたであろう
キャンプですが、一時期キャンプ場の方が
三密なのでは?と思うくらい賑わっていました。

キャンプを経験した人はわかると思いますが、
キャンプには不思議な魅力があります。
使う道具(キャンプギアと言います)は日々進化。
私が子どもの頃は、
A型テントしかありませんでしたが、
今やさまざまな形や機能のテントがあります。

昔、焚き火台なんてあったでしょうか?
焚き火はしていましたが、
調理はバーナーを使っていました。
いまや、焚き火台で薪を燃やし、
焚き火料理を楽しみます。
この焚き火台も軽くて高機能。
持ち運び時には
ただのステンレスの板や棒なのですが、
変形ロボットのように組み立てると、
それは素晴らしい焚き火台に早変わり。

私の友人(理系出身)は、
このキャンプギアに魅せられてしまい、
部屋はキャンプギアで一杯に。
キャンプを楽しんでいる、というより、
キャンプギアを愛でている、と言った
方が良いかもしれません。

さて、流行のキャンプ、アウトドアですが、
大小さまざま、法人、個人に関わらず、
多くの人たちが、新たなブランドを立ち上げています。

その中で、あることに特化した新しいスタイルの
アウトドアショップが神戸にオープンしました。

何に特化しているのか?
それは「薪」です。

TheUjulalaによるPixabayからの画像

「林業」や「建築業」「運送業」など
異業種のメンバーが集まって始めたそうです。
共通の趣味はアウトドア好き。
アウトドアを通じて
「林業」を「木材の良さ」を知ってほしいという
思いで立ち上げたアウトドアブランドだそうで、
国産の木を使うことで、森の代謝が良くなり
「よりよい森」に生まれ変わるという想いで
林業、国産材のイメージを変える事を目指しているそうです。

薪を販売するところはたくさんあります。
しかし、薪に特化したアウトドア専門店というのは、
見たことがありません。
だからこそなのでしょうが…。
例えば、
薪の販売では、針金等でまとめられています。
一方、このショップでは
「ペール缶」という鋼鉄製の缶に
薪を詰めて販売されています。
なぜでしょうか?
キャンプ場に行くと、
薪を留めていた針金が落ちているのを
よく見かけます。
おわかりの通り、これは当然危険です。
そこで、ペール缶を薪バッグにするという
システム自体を変えてしまったのです。

さらにこのペール缶には、
クッション付きのフタが付属し、
椅子として使うことも可能。
他にも道具入れにするなど、
購入後も様々な形で活用できる点が魅力です。

薪を販売することを目的としていれば、
まとめるのは針金でも、ロープでも、
結束バンドでも構いません。
しかし目的がアウトドアになれば、
その視点から薪を見ることができます。

売上を作るために
集中と選択、すなわち、
売るものを拡大するのではなく、
特化するということは、
よく見られることです。

それにプラスして、
視点を変えるために特化する、
という方法もあるのですね。

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【店舗名】CHAMBERS(チェンバーズ)
【住所】神戸市長田区苅藻通2-8-13
【リンク】https://chambers.official.ec/
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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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