では、質問を読みます。
中小企業経営者、飲食などのサービス業の立場で質問させていただきます。メイン取引の地方銀行から「お金を返せ!」と言われてしまった場合に、どのような対応方針を持てば良いのか、メンタル面も含めてアドバイスをお願いできればと思います。そして、とにかく経営者として最初に手を打っておかなければならないことを、ズバリご教授いただきたいです。なお、社長の個人保証もつけていることが前提でお願いいたします。
まず「金を返せ」って言わないからね。契約違反とかしたら言われるけど、基本的には「返せ」とは言われないよ。まあ、言われないっていうのもあれだけど。要は返せなくなったときってことだよね、たぶん。
うん。
返せなくなったときは、「返せない」ってこっちから先に言うだけなんで。
リスケとかになる?
まあ、リスケになるよね。「金返せ」なんて言われないし。銀行も返せないのわかってるから。バカじゃないんで、
はいはいはい。
お金あってバックレるとかだったら「返せ」って言われるけど、基本この状態だったら返せないのは向こうもわかってるから、向こうの立場に立てば、銀行からしたら回収額を最大限多くしたいわけで。
はいはい。
まあ、利息の収入は入ってるわけだから、返済してなくても。
はぁー。
だから向こうが嫌なのは、結局リスケにして、その債権の評価が下がるっていうこと。要は貸付金は向こうからしたら債権だから。そう考えると、いきなり悪くなるってことはないんだろうから。会社側がいきなり悪くなったら、やっぱビックリするよね。銀行が引き当てを積まなきゃいけないから。損失を出すわけですよ。それが急に出るとビックリするけど、だいたい徐々に悪くなってるから、徐々に悪くしていくしかないよね、あんまり言うとあれだけど(笑)悪くなっていってたら、まあ、ちょっとずつ……。まあ、実際そうなると思うしね。
「銀行の立場で債権の評価が下がる」っていうのは、どういうことですか?
今はないけど、いわゆる格付けだよね、決算ごとに評価していって、悪くなってくると貸し倒れる可能性があるから、貸倒引当金を計上すると。今までめちゃめちゃよかったのがいきなり悪くなったら、銀行もビックリして「なんなんだ!?」みたいな話にはなるけど、通常そういうのはありえないし、ありえたとしても、もともとよければ回復はする見込みあるんだろうから。まあ、ケースバイケースだけど、それをきちんと説明して、「ちょっと待ってくれ」って話をする。「こうすればよくなるから、この期間はちょっと待ってくれ」みたいな話をすれば、「返せ」って言われないんで。
なるほど。
だから、いちばん最悪なのは、改善可能性がないときだよね。
うんうん。
まあ、そのときはあれだよな、開き直るしかないわな(笑)
メンタルについてもアドバイスをお願いします。開き直ることになるのか?(笑)
メンタルについては、まあ、これ、あんまり言ったらあれだけど、ただね……下請けに払わなかったらつぶれちゃったりするかもしれないけど、銀行の金なんて返さなくたって、銀行はつぶれはしないんだからさ。
……(笑)
「あんまり言っちゃあれだけど」って、結構言っちゃってるけど(笑)銀行員だってサラリーマンなんだからさ、いいんじゃないの。(笑)
「それでいいんじゃないの」っていう意味じゃなくて、「メンタルのために」っていう解釈ですかね。
そうそう。メンタルとしてはそんぐらい追い込まれちゃうから。やっぱ、返せない状態になると、自分も経営者としての能力とか、いろいろ振り返っちゃうと結構メンタルいかれちゃうんで。まあ、俺らは笑ってますよ(笑)だって、できないよ、笑わないと再生なんて。笑わなかったらしんどいよ。
「笑ってあげる」っていう優しさですね。
やっぱONE PIECEですね…笑い話です。いま1,044話出たばっかで……まあいいや、ネタバレしちゃうからやめよう。ちょっと、いま、頭が結構ONE PIECEなんで。
ほんと、ジェラートとONE PIECEぐらいしかないですもんね。
うるせー(笑)だから、まあ……言っちゃだめだよ、もちろん悪いなと思ってる部分もあると思うから、あえてだけど、まあ、殺されるわけでもないし、取り立てとかが激しいわけでもないんでね。過去それで亡くなられた経営者とか結構いるから、「そういうのはだめよ」って言われてるから、そういう意味じゃ、ヤミ金とかで借りてないかぎりは大した取り立ても来ないんで、きちんと対応すれば、まあ、長い流れのなかの一時的な悪い時期というところで思ってりゃいいし。
「長期スパンでみた財務は弱ってるけど」という対応?
うん。で、逆に最初に手を打っていかなきゃいけないことは、その最悪の事態を考えて保全だよね。
うんうんうん。
自分の資産をあんまり持たないとか、連帯保証入る前提っていう意味では。連帯保証を外しにいくっていうのがいいんだろうけど、まあね、ちゃんと家は奥さん名義にしとくとかね。
……(笑)
華美じゃなければ残してもらったりできるけど……まあ、あんまり言うと財産隠しみたいな話になっちゃうけど、きちんと生活費を家庭に入れて、そこで買ってもらってればべつにいいわけで。
はいはい。
だから、どうとられないかとか、あと、それを言ったら、担保に関してはもうどうにもならないから、家とかも。担保はなるべく避けるってことだよね。経営者保証ガイドラインとかで、最悪の事態でも「普通の家だったら、まあいいですよ」って言ってくれる可能性はあるんだけど、担保取られたら絶対売られちゃうから。
「いいですよ」っていうのは、外してもらえる?
そう、外してもらえる。いくらか弁済することによってとか、買い取りというか。
はいはいはい。
だけど担保っていうのは絶対無理なんで、だから、最悪の事態を見越して資産を……でも、隠すみたいな印象になっちゃだめだけど。隠してはないよね。ちゃんと整理しておくと。
なるほど。整理しておく?
整理しておくっていう感じかな、まあ、うーん。
まあ、でも、そういうことですね。いや、ズバリご回答いただいたなというふうに思いますが。
まあ、ちょっとごめん、最後のほう、ちょっと攻めすぎてる可能性があるので、「ケースバイケース」と言っておいていいですか(笑)
なるほど。いやいや、そこはぜひ。ということですね。
ということを想定しながらというかね、「大丈夫よ」って言ってないで、最悪のケースは想定しつつがいいんじゃないかなと。実際見てると、「なんでそのときにそうしちゃったの?」みたいなのが結構あるから。
ああ。まあ、でも、そういう意味でいうと、あんまり自分だけで判断せずに、最後の最後は細かく専門家に確認するというか、ご相談するのが大事そうですね、ここは。
そうね。でも、税理士は業績がいいときだと社長に媚びちゃうからね。「社長んとこは大丈夫ですよ!」とか言うからね、平気で。
まあ、そんなときのColorz LINE公式がございますので、ぜひ。
そうなの?それで質問くるの?(笑)
はい。ぜひ、そちらでもご質問いただけたらと思います。
既読スルーしますけど。
最悪だ(笑)それこそ晒されるわ(笑)
(笑)
ということで、今日のところは終わりたいと思います。
はい。
ありがとうございましたー。
ありがとうございまーす。