Wi-Fiを買ってきて付けるだけじゃダメ?〜お医者さんは、なやんでる。 第130回〜

第130回 「Wi-Fiを買ってきて付けるだけじゃダメ?」

こんにちは先生、近くまで来たのでご挨拶に来ました。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ん? ああ!あなたは確か……
ご無沙汰してます。ドクターアバターの絹川です。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしています。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、そうだそうだ。ドクタアバターの絹川さんだ。いやそれにしてもいいところに来てくれた。うちもやっとWi-Fiを導入することになって、いま設定してたんだよ。
いいですね。今の時代、病院にもWi-Fiは必須になってきてますからね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ただね、この「2.4GHz」と「5GHz」、どちらがいいかがわからなくてさ。機械には強くないから、こういうのさっぱりなんだよ。
あ、なるほど。答えとしては「それぞれメリットとデメリットがあるので、状況に応じて選ぶ」になりますかね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
え〜、それじゃわかんないよ。もうちょっと易しく教えてよ。
そうですね。簡単に説明しますと、「2.4GHz」の方が一般的なんですよね。無線LAN、家電製品、電子機器などなど、世の中のいろんなものが使っている周波数帯です。それを利用するわけですから、他のものからの干渉が多いんですよ。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ふむふむ。よく使われているから、干渉されやすいと。ということは5GHz」のがいいんだね。
そうとも言えません。というのも「2.4GHz」は電波が遠くまで届くんです。だから壁などの障害物にも強い。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ほう、それはいいね。ウチは比較的大きいクリニックだから、その方がよさそうだ。よし、じゃあ「2.4GHz」にしようか。
でも他のものの干渉は強いですよ?
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
あ、そっか。うーん、じゃあ5GHz」は?
そうですね。一方の5GHz」は逆で、Wi-Fi専用の周波数帯であまり使われていないぶん、干渉は少ないですね。そしてお察しの通り、電波はあまり遠くに届かず、障害物には弱い。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
え〜、じゃあもうどっちもダメじゃない。どうすればいいの?
私が先生なら、やはり建物の広さのことを考えて「2.4GHz」にすると思います。ただその場合、干渉を避けるために他の機器とチャンネルをずらす必要がありますけど。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
……
あるいは干渉の少ない5GHz」を導入して、中継機をいくつか設置して電波の弱さを補うか、ですかね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
も〜結局どっちがいいのかわからないじゃん。何か両方とも難しそうだしさ。私は絹川さんに「ズバリこうしなさい」と決めてほしいんだよ。
いやいや先生、むしろ私は「先生自身が判断すること」が重要だと思っているんですよ。こういうちょっとした知識をコツコツ得ていくことで、IT業者さんたちとの商談もやりやすくなりますし。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
う……絹川さん、私がそういう知識に疎いことをディスっているな?
ディスってませんよ(笑)。その方が先生自身が仕事しやすくなるだろうと思っているだけで。とりあえず「2.4GHz」と「5GHz」はルーターの設定画面で簡単に変えられますから、そこからチャレンジしてみましょうよ。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
もう……わかったよ。確かに、このままじゃずーっと「ITがわからない人」だものな。
そうですよ。私も手伝いますから、一緒に頑張りましょう!
絹川
絹川

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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