このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/若手であふれる大手組織!
某業界において、かつては「世界最大手」であり、現在も「国内最大手」として業界をリードする超大手さん。
「たかまり」が、大変お世話になっているお客様のひとつです。
グループ会社は「数百」を超え、単体で「社員数10万名」を超える組織規模。
「数千名〜1万名」を超える規模の関連会社をいくつも抱えているのですが、
その「巨大グループ」において「中核を担う企業」のひとつである「A社さんのトップが交代」したのですが、「新社長」は他の関連会社でトップを務めていた方なのです。
「So what?」
と、思われる方がほとんどかと思います。
ところが、この人事、とても「すごい人事!」なのです。
・A社は巨大グループの中核企業(1万名近い規模)
・A社の取締役に就任するのは、親会社の役員経験者
・A社にて数年の副社長経験を経て、社長に昇格
というのが、これまでの流れなのですが、
副社長経験をすっ飛ばして、いきなりの社長就任なのです!!
さらには、
親会社での役員経験はもちろんありますが、社長を務めていた関連会社の規模は「500名に満たない組織規模」なのです。
数百名規模から、1万名規模の社長への就任なのです!
同グループでは「これまでに見られなかった人事」のように感じます。
新社長への期待は、
・各業界で騒がれている残業規制を伴う「2024年問題」への対応
・関連会社を含む「事業統合」
・親会社の「構造改革・事業再編」への対応
・さらなる「DX促進」
などが挙げられていますが、
それ以外にも、この「抜擢登用(失礼!)」の裏には、
国内出生数の8年連続減少にも表れる「若手労働人口減少への対策」も見受けられます。
2027年以降には「今の50代、60代の一斉退職」が加速され、大手であっても「20代、30代中心の組織構造」が促進されるのです。
「優秀な若手人材の採用・定着・活躍」を目指すには、老舗名門大手とはいえ、「これまで通りの人事・経営では成り立たない」のかもしれませんね。
今後、「若手であふれる大手組織」にそっぽを向かれないように、今夜は「期待の若手さんたちとの宴」に向かうタカマツなのであります!