第38回 人生最大のワクワクが待つ海外へ

この対談について

“生粋の商売人”倉橋純一。全国18店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。

第38回 人生最大のワクワクが待つ海外へ

安田

新店ラッシュでお忙しい中だと思うんですが、倉橋さんのXを拝見すると、東南アジアを中心に割と頻繁に海外に行かれてますよね。


倉橋

ええ。最近はベトナム、タイ、フィリピンに行くことが多いですね。というのも、今後3年間で国内の設備投資は一旦終了して、2027年からは海外展開の方に注力していこうと決めているんです。

安田

ははぁ、そうなんですね。ちなみにどんなお店を出すかは決まってるんですか?


倉橋
今はまだマーケティング調査をしている段階なんですが、タイヤビジネスなんかはすごく需要がありそうだなと。向こうはちょうどバイク社会から車社会への過渡期なので。
安田

なるほど。確かにタイヤは必需品で、かつ消耗品ですもんね。


倉橋
ええ。それに今はまだ車は移動手段の一つですけど、近い将来には車生活そのものを楽しむようになってくると思うんです。
安田
ん? どういうことですか?

倉橋

要するに「移動できればOK」という感覚から、「より快適で自分好みの空間にしていきたい」という感覚に移行していくだろうということです。そういう世界になれば、車のアクセサリー販売や困りごとを解決するようなビジネスも成り立つだろうなと。

安田

ははぁ、なるほど。そういう意味でもいろんなチャンスが広がっていると。ちなみに、一緒に海外展開を進めるチームもできているんですか?


倉橋

今まさに集めているところです。最終的には社員の10%くらいのメンバーで海外に行こうという話はしています。

安田
1000人くらい社員さんがいる中だと、10%でも100人ですよね。すごい大所帯だ。

倉橋

そうですね(笑)。どんなメンバーになるのか、今から楽しみで。

安田

それにしても最近は東南アジアは今すごく伸びていて、街も活気があるって皆さん言いますよね。私自身が海外に全然行かないのであまりピンと来ないんですが、テレビで見るのと実際に現地に行くのでは違うんですか?


倉橋
全然違いますね。子どもの頃に感じた、高度経済成長期の日本の雰囲気に近いかもしれません。現地に行くとその感覚をリアルに感じます。もちろん空気感だけじゃなく、実際東南アジア各国では、コロナ前に比べ給料が倍くらいに増えていて。
安田
へえ! 今の日本でいうと、大卒の初任給がたった数年で40万円くらいになってるっていうことですもんね。ちょっと想像できないレベルですけど……でも考えてみれば、倉橋さん仰るように日本でも高度経済成長期はそういう時代だったんですよね。

倉橋
「給料は50%アップ、その代わり休日返上で働きます!」という時代ですよね。
安田

そうそう。普通にサラリーマンとして働いているだけで年収がガンガン上がっていくって、今考えるとすごい時代です。私が社会人になったのはバブルがはじける直前だったので、そこまで活気は感じませんでしたけど。


倉橋

今の東南アジアの成長も、徐々に勢いは落ち着いてくると思うんです。だからこそそのピークを迎える前に海外展開を進めたくて。

安田

なるほど。それにしても、そのエネルギーは一体どこから湧いてくるんでしょう? 3年後というと倉橋さんも50代半ばで、一般的に人生も落ち着いてくる年齢だと思うんですが(笑)。


倉橋
うーん、それくらい商売が好きなんだと思います(笑)。
安田
なるほど。根っからの商売人というわけですね。それで言うと、日本でのビジネスにもう未練はないわけですか。

倉橋
そこはこの3年で悔いがないようにしたいですね。とはいえ、日本でやり尽くしたから海外、というわけでもないんです。日本はこれからどんどん人口が減っていくということもあって、成功の難易度がどんどん上がっていく。
安田

なるほど。人口の増えている東南アジアの方が、端的にビジネスの難易度が低いと。

倉橋
そう思いますね。もちろん人口の話だけじゃなく、日本で既に成功しているやり方で勝負できる、というアドバンテージもありますけど。今だとそこにIT技術を絡めて、さらにおもしろいビジネスを作ることもできますしね。それが楽しくて仕方がない。
安田

なるほどなぁ。そういう意味ではちょっとゲームをやってる感覚に近いんでしょうか?

倉橋
うーん、ゲームという言葉では収まらないかな(笑)。それ以上の「生きがい」ですね。新さっぽろ店も大きな挑戦だったとお話しましたが、オープン準備から当日に向けて、自分でも驚くほど胸が躍ったんです。だから海外でも同じくらいのチャレンジをしたいなと。
安田

ははぁ。「挑戦のワクワク」が倉橋さんの原動力だと。人生最大のワクワクを、これから海外のビジネスで体験されるわけですね。

 


対談している二人

倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表

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株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に18店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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