【vol.321】Z世代への究極のマーケティング・インフォグラフィック⑮

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


引き続き、「Z世代(Gen Z)」についての「infographic(インフォグラフィック)」記事を取り上げたいと思います。正確に言うと記事というよりも「発表されたレポート」の紹介となります。

今週の記事(レポート)はコレ

State of Student & Youth Travel Report
学生と若者の旅行に関するレポート(StudentUniverse発表)
https://indd.adobe.com/view/3dafa77f-ec4f-495a-98b0-5f689bd05a22

 

レポートの中で、特に「infographic(インフォグラフィック)」の部分から、ビジネス視点で示唆のある部分を抜き出して見ていきたいと思います。

最後のまとめとして「5 Predictions for Students & Youth Travel」が整理されているので、紹介します。

5 Predictions for Students & Youth Travel
(学生と若者世代の旅行についての5つの予言)

Z世代の旅行についての予言として、下記の5点がリストアップされています。

①AI trip planning goes mainstream.
(AIでの旅行計画が主流となる)

②More females will set off solo.
(多くの女性が一人旅に出る)

③Offsetting emissions to become standard.
(オフセット排出がスタンダード化する)

④Africa will be a top sender of international students.
(アフリカは留学生送り出し国トップに)

⑤Demand for human customer support to increase.
(人的カスタマーサポートの需要増加へ)

④の「アフリカが留学生送り出しトップ」というのは少し毛色が違うのですが、その他は概ねこれまでカバーしてきた内容と相違ないですね。
②の「多くの女性が一人旅に出る」という論点が新しいので、詳細を見てみます。

②More females will set off solo.
(多くの女性が一人旅に出る)

One of the more clearly emerging trends in travel right now is the propensity of young women to favor solo travel over traveling with a partner or friends. A recent StudentUniverse survey of Gen Z females found well over half (58%) are interested in solo travel, and 83% said they felt inspired by other female solo travelers – both current and historical. The main motivators for young women wanting to go out alone are to get out their comfort zone (70%), self discovery (62%) and to enjoy a sense of freedom (60%).

今、旅行でより明確に現れている傾向のひとつは、若い女性がパートナーや友人との旅行よりも一人旅を好む傾向にあることだ。StudentUniverseが最近行ったZ世代の女性を対象とした調査では、半数以上(58%)が一人旅に興味を持っており、83%が他の女性一人旅(現在も過去も)に刺激を受けたと回答している。若い女性が一人で出かけたいと思う主な動機は、快適な場所から抜け出したい(70%)、自己発見をしたい(62%)、開放感を味わいたい(60%)である。

Z世代の女性が「一人旅ニーズ」を持っていることがデータで示されています。
理由にあがっている「快適な場所から抜け出したい」というのは、なんか意外でしたが、「危機感世代」ということなんでしょうか。

インバウンド対応において、国家レベルで「受け皿として、若い女性の一人旅を受け入れられる国」であることが求められていて、サービス事業者レベルでも「Z世代の女性一人旅の受け皿となるサービス構成」にニーズが生まれてくるようです。

 

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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