「オモシロイを追求するブランディング会社」トゥモローゲート株式会社代表の西崎康平と、株式会社ワイキューブの代表として一世を風靡し、現在は株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表および境目研究家として活動する安田佳生の連載対談。個性派の2人が「めちゃくちゃに見える戦略の裏側」を語ります。
第68回 「雇わない経営」についてどう思いますか?

今回は私が以前から推奨している、「雇わない経営」について聞きたくて。これ、よく「社員をクビにしろってことか」なんて誤解されるんですけど、そうじゃないんです。むしろ人材不足で人を集めようにももう無理じゃないか、っていう前提から始まっている。

そうですね。僕の考えでは、むしろトップレベルに優秀な層を取りに行く、という戦略がいいと思っていて。うちの会社も実際そういう採用活動をやってます。他が取りこぼした人ではなく、超大手企業が採るような人を採用しにいくというか。

なるほど。でもそれは人気企業であるトゥモローゲートさんだから可能なことなんだと思いますよ。世の中の中小企業全体で見たときに、それが成り立つかというと、無理じゃないかなと。

あ、社長になった途端に、は無理です(笑)。まずは「いい会社」にすることからですね。広告や営業みたいな「外」じゃなく、「中身」にちゃんと投資をして、いい会社にしていくことが大前提。その結果、採用力が上がっていくという順番です。
対談している二人
西崎康平(にしざき こうへい)
トゥモローゲート株式会社 代表取締役 最高経営責任者
1982年4月2日生まれ 福岡県出身。2005年 新卒で人材コンサルティング会社に入社し関西圏約500社の採用戦略を携わる。入社2年目25歳で大阪支社長、入社3年目26歳で執行役員に就任。その後2010年にトゥモローゲート株式会社を設立。企業理念を再設計しビジョンに向かう組織づくりをコンサルティングとデザインで提案する企業ブランディングにより、外見だけではなく中身からオモシロイ会社づくりを支援。2024年現在、X(Twitter)フォロワー数11万人・YouTubeチャンネル登録者数19万人とSNSでの発信も積極的に展開している。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。