【vol.348】2025年ホスピタリティのトレンド③

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


引き続き、Lighthouseという欧米のホテルマネジメントサービスが「ホテル&ホスピタリティ業界の動向」をまとめている記事がビジネス的に参考になりそうなので、読んでみたいと思います。

今週の記事はこれ。
The top 10 travel and hospitality trends that will shape 2025
(2025年に表出するホスピタリティのトレンドトップ10)
https://www.mylighthouse.com/resources/blog/top-10-travel-and-hospitality-trends-2025

トップ10のトレンドは下記の通りです。

1.Consumer caution continues into 2025, but the desire to travel remains
2.Optimism grows for Asia-Pacific hoteliers amid rising travel demand
3.India’s luxury hotel sector: A star on the rise
4.The steady advance of short-term rental growth
5.The evolution of event-driven travel: New patterns emerge
6.The rise of authentic travel beyond tourist hotspots
7.AI adoption will transform Revenue Management
8.The rise of Total Revenue Management and the search for ancillary revenue
9.Personalization will be the new standard in 2025
10.The distribution landscape in 2025, one of evolving challenges

 

引き続き「3.India’s luxury hotel sector: A star on the rise」を見ていきたいと思います。

3.India’s luxury hotel sector: A star on the rise
インドの高級ホテル部門(台頭するスター)

India’s luxury hotel sector is emerging as a standout success story in global hospitality. As the world’s fastest-growing major economy, India is set to double global GDP growth rates in 2025, creating ripple effects across its hospitality landscape.

インドのラグジュアリーホテルセクターは、世界のホスピタリティ業界における傑出したサクセスストーリーとして台頭しつつある。世界で最も急成長している主要経済国であるインドは、2025年にはグローバルGDP成長率が2倍になると予測されており、ホスピタリティ業界全体に波及効果をもたらしている。

・インドのホテル(ホスピタリティ)業界が盛り上がっている
・特に、ラグジュアリー系の企業やサービスの成長が目覚ましい

というのがポイントですが、固定観念的には「インドでラグジュアリー系のホスピタリティサービスを受ける」というのがなかなか腹落ちしませんが、「固定観念の中のインドと実際の最近のインド」は全然違うのかも知れませんね。
個人的なイメージですが、お隣の「スリランカでラグジュアリー系のホスピタリティーサービスを受ける」感じはすごく腹落ちします。。。

 

In the first half of 2025, pricing data reveals that India’s five-star hotels are leading global markets in year-on-year price increases, with rates consistently climbing by double digits and peaking at a remarkable 47% increase by mid-year, compared to actualized prices in 2024.

2025年上半期の価格データによると、インドの5つ星ホテルは前年比の価格上昇率で世界市場をリードしており、料金は一貫して2桁の上昇を続け、2024年の実績価格と比較すると、年央には47%増という驚くべきピークに達している。

インドの高級ホテルの価格がとんでもなく上昇している、ということですが、これについては「まあそうなんだろうな」と思います。
日本でも高級ホテル(ホテル全般ですが)の価格が体感値的にはコロナ前の2倍くらいになっている気がします(極端な体感かも知れませんが、いずれにしてもかなり価格が上がったのは事実でしょう)。

欧米からインドに「ラグジュアリーサービス」を伴った旅行に出かける人が急増しているということだと思います。
インバウンド需要によって市場拡大しているのは日本だけではなさそうですね。
こうした観点で見ると、日本の観光業界とインドの観光業界は、需要の取り合いをしている「ド競合」なのかも知れませんね。

 

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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