【vol.295】2024年以降の航空業界(没入型シミュレーション)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


引き続き「2024年以降の航空業界」についてみていきます。StartUSというスタートアップに特化したサイトの記事が面白かったので読んでみたいと思います。

今週の記事はコレ

https://www.startus-insights.com/innovators-guide/airline-industry-trends/
Explore the Top 10 Airline Industry Trends in 2024
(2024航空産業トレンドTOP10)

この記事の原文では
・10のトレンド
・各トレンドのインパクト係数(割合)
・各トレンドを牽引するスタートアップ企業
が紹介されています。

10のトレンドは下記の通りです。

1.Green Travel
2.Autonomous Flights
3.3D Printing
4.Personalization
5.Blockchain Security
6.IoT Connectivity
7.Immersive Simulation
8.Location Intelligence
9.In-Flight Entertainment
10.Biometrics

 

今週はTOP10から「5.Blockchain Security」と「6.IoT Connectivity」を飛ばして(面白くなかったので)、「7.Immersive Simulation」の部分を読んでみます。

7. Immersive Simulations(没入型シミュレーション)

Immersive technologies are redefining the landscape of the airline industry, offering novel ways to engage passengers, streamline operations, and enhance safety. Virtual reality (VR) and augmented reality (AR) are finding applications in pilot training, maintenance procedures, and passenger entertainment. Through VR simulations, pilots navigate various virtual scenarios to improve their skills and decision-making.

没入型テクノロジーは航空業界の状況を再定義し、乗客の関心を引き、運航を合理化し、安全性を高める斬新な方法を提供する。仮想現実(VR)と拡張現実(AR)は、パイロットの訓練、整備手順、乗客の娯楽に応用されている。VRシミュレーションを通じて、パイロットはさまざまな仮想シナリオをナビゲートし、スキルと意思決定力が向上する。

以前にも紹介したトレンドですが、「Immersive Simulations(没入型シミュレーション)」を取り上げます。
基本的にはVRとARの技術を使うわけですが、一番イメージしやすいのは「パイロットのトレーニング」ですね。「整備士のトレーニング」も想定しやすいと思います。

一方で、原文でも触れられているように「乗客側」にもメリットを提供できます。原文の文脈的には「機内エンターテイメント」に活用される、という感じですが、以前も個人の意見を書いた通り「機内エンタメこそ、乗客各自が自分自身で準備できる」領域だと思っています。なので「没入型シミュレーション」を利用した機内エンタメは自分には刺さりません。

あくまでも個人の意見ですが、Immersive Simulations(没入型シミュレーション)は、旅の「事前学習」や、旅の「事後的なフォロー」で活用したいです。

旅の「事前学習」という点では、「まだ見知らぬ海外の空港や入国審査」を事前に没入型シミュレーションで予習したり、「海外の空港から市街地へのルート」を予習したり、という使い方が「機内で事前に実行」できればとても良いと思いました。

旅の「事後的なフォロー」という点では、海外の空港や国内の空港の「空港限定ショップ」や「免税店」の商品を帰国後一定期間の間に事後注文が可能になればいいな、と。
実際に旅の途中で見た空港での「光景(お店の数々)」が、没入型ショッピングの形態で展開されればとても良いのでは?と思います。

いずれにしても、普通の「機内エンタメの延長」で終わってほしくないですね。

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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