第152回 自分と「違うタイプ」に社長を譲った理由

この対談について

“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。

第152回 自分と「違うタイプ」に社長を譲った理由

安田

倉橋さんが万代の社長を辞めてホールディングスの社長になったと聞きましたけど、万代って言ったら倉橋さんそのものじゃないですか。どういういきさつでそうなったんですか。


倉橋

もともと万代が親会社として子会社を3社ほど束ねていたんですけど、自分が万代の社長だとどうしても万代を優先してしまうんですよ。リユースもアミューズメントも同じグループなので、3社を均等に見るためにはホールディングスを上に作った方がいいなと。

安田

なるほど。ホールディングスから各子会社を平等に見る立場になったと。逆に言えば、今までは万代以外の2社は別の方が社長だったと。


倉橋

そういうことです。でもやっぱり親会社の権限が強いので、どうしても万代寄りの意思決定になってしまう。それが子会社の意思決定を遅れさせてしまうこともあって。それをずっと何とかしたいと思っていて、1年ぐらい前からコンサルタントも入れて準備してきました。

安田

は〜、なるほど。ちなみに倉橋さんは農機具の会社もやっていらっしゃいますよね。あちらもホールディングスに入れるのかなと思っていたんですけど。


倉橋

あちらは自分がオーナー社長として自分の営業力で回している会社なので、万代グループとは完全に切り離しているんですよ。そこは自分の力がそのまま売上に直結するので、それはそれで面白くて。

安田

なるほどなるほど。では万代グループの方ですけど、子会社の役員層も一新したんですよね。30代後半から40代前半の方が就任されたそうですけど、倉橋さんが53歳で次の世代に託すというのはなかなかの決断ですよね。


倉橋

半年ぐらい前からずっと構想していました。いろんなパターンの人がいて面白いですよ。安田さんに17年前に採用してもらったプロパーの社長もいますし、5年前にライバル会社から来てもらった人もいる。プロ野球で言えば、ドラフトとFAと外国人選手みたいなものですね(笑)。

安田

面白い例えですね(笑)。ドラフトがプロパー、FAが中途入社、外国人選手が専門領域のスペシャリストと。その3タイプがバランスよくいることが組織として大事だということですか。


倉橋

そうです。プロパーが大体4割で、外部から来てくれた人が3割、今の自分たちの力では対応できない領域のプロに来てもらうのが残り3割。この3層が会社にバランスよくいるのが、組織として一番いい形だと思っています。

安田

万代の新しい社長さんはどういう方なんですか? 38歳で社長というのはかなり若いですよね。


倉橋

他の会社から来てもらった方なんですが、最初から社長というわけではなく、まず現場に入ってもらって、そこから執行役員、取締役と上がってきました。めちゃくちゃ頭がいい人で、僕とはタイプが全然違いますね。

安田

へぇ。自分と違うタイプの人に任せるというのは、意図的にそうしているんですか。同じタイプの方が価値観も合うし安心な気もしますけど。

倉橋

自分と同じタイプだと会社って変わりにくいんですよね。タイプが違う人が社長になることで、また新しい風が入ってくる。それはすごくいいことだと思いますし、とても期待しています。

安田

今まで倉橋さんが社長としてやっていた仕事のうち、実務的なところは新社長に任せると。でも現場のお店に行ったり行列に並んだりする仕事は、社長業のようで社長じゃない仕事にも見えますけど、そこは継続するんですか。

倉橋

マーケティングは引き続き自分が担当させてもらいます。でもマネジメントや会社の運営は各社の社長にお任せしていく形ですね。マーケティングに一本集中できるのは自分としてもありがたいです。

安田

ああ、なるほど。ジョブズが開発の責任者になったようなイメージですね。ちなみに今後のビジョンとしては、ホールディングスの社長としてずっとやっていくのか、それともまた別のステージを描いているのか、どちらなんでしょう?

倉橋

2029年に万代USAを作りたいんです。できたらホールディングスは誰かに任せて、自分は万代USAの社長としてアメリカでやっていきたい。それが今描いているビジネスストーリーですね。

安田

アメリカ進出ですか。社長人事の話って一番インパクトが大きいですし、万代がこれからどう変わっていくのかすごく楽しみです。この話はまた改めてじっくり聞かせてください。

倉橋

ぜひ。今回のホールディングス化は自分にとっても大きな転機ですし、ここからがまた新しいスタートだと思っています。


対談している二人

倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表

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株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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