第135回 結論を出さない「モヤモヤ」に価値があるメディア

この対談について

人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。

第135回 結論を出さない「モヤモヤ」に価値があるメディア


藤原

安田さんはもうポッドキャスターとして生きていらっしゃいますよね。すごく楽しんでいるのが伝わってきます。実は私もPodcastをやってみようかなと考えていまして。

安田

素晴らしい。藤原さんにはすごく向いていると思います。


藤原

ありがとうございます。何人かから「やった方がいい」と言われていて、いま企画を練り始めているところなんです。

安田

私はYouTubeを2年半やったことがあるんですけど、どうも向いてないなと思いながらやっていて。テレビの取材を受けたときも映像が苦手で、一方でラジオに出るのはすごく心地よかったんですよ。


藤原

なるほど。その頃から映像よりも音声の方が合っていたと。

安田

というよりも、編集の問題な気がします。テレビやYouTubeは編集されて加工された世界なんですよ。視聴者が見たいところだけカットしてつなげるのが動画の基本で、編集加工が得意な人に向いている。


藤原

ああ、確かに。編集力も含めた総合力が問われますよね。

安田

そうそう。でも音声番組は極力編集せず、生でお届けするのが基本。できることといえば多少間を詰めることぐらいなんですよ。編集が効かない分、その人の考えの浅さや深さがそのまま出てしまう。日頃から深く物事を考えている藤原さんにはとても合うと思います。


藤原

そう言っていただけると嬉しいですね。今ちょっとワクワクしながら準備しているんです。今は毎日メルマガを書くことが人生の重要なパートを占めているので、そこからどう広げていこうかなと。

安田

いずれ音声の方に重心がシフトしていく気がしますよ。私もずっとメルマガを書いてきて、Podcastはまだその半分の15年なんですけど、だんだん音声に偏りつつあって。文章ではどうしても伝わらないことが、生の声だからこそ届くことがある。


藤原

ははぁ、なるほど。確かにYouTubeはテーマを決めて体系的にまとまったことを話すイメージがありますけど、Podcastは必ずしもそうじゃなくていい。考えて結論が出ないまま、「こうかもしれない」というプロセスがそのまま表現できるのがいいなと。

安田

そうそう。むしろそこが魅力だったりするんですよね。わかりやすく解説するなら動画の方が合っている。でもPodcastは自分の中にあるものを、モヤモヤのまま届けるメディアなんです。


藤原

人前で話すのが苦手な人にも向いているというのも、そういうところなんでしょうね。

安田

ええ。ただそういう方は、自分にできるのかとか、どんな番組をやればいいかわからないとか、ハードルを感じている人が多くて。


藤原

ああ、確かに。最初の一歩が一番難しいですよね。

安田

そうなんですよ。だから少しでもきっかけになればいいなと、番組の枠組みを作るお手伝いを無償で始めたんです。一人一人に取材して「あなたならこういうコンセプトでこういうテーマがいいですよ」と。


藤原

へぇ、いいですね。私も自分で企画を考えるのは好きなんですけど、安田さんは考えもつかないことを仰るので、一緒に考えたら楽しそうです。ただ、実は私ももうざっくりと企画書は作ってあって。

安田

おお、いいですね。テーマはやっぱり「労働と美の一致」ですか。


藤原

まさにその辺りです。メルマガは経営者向けに書いているんですけど、Podcastではあえて経営者言語を使わずにアプローチしたいなと。去年文学フリマを見に行って、いろんな立場で仕事に向き合って苦悩している人たちの本に出会って考えたんですけど、雇われている方やフリーランスの方にもっと届けられることがありそうだなと。

安田

すごくいいテーマですね。ぜひいろんな人に聞いてほしいので、ストレートに藤原さんの魅力が伝わる回もあるとなおいいと思います。「西表島での過ごし方」みたいな、どうでもいい話が実は大事なんです。


藤原

ははぁ、なるほど。毎回役に立つ話をしなくてもいいと。

安田

むしろしちゃいけないくらいで。15年やってきて、せっかく聞いてくれているからとオチをつけようと頑張っていた時期もあるんですけど、「取り留めのない話をしちゃったな」という回の方が「あれはよかったよ」と言われたりするんですよ(笑)。

藤原

それは面白いですね(笑)。安田さんの番組もどんどん進化して、ますます面白くなっている感じがしますよ。

安田

ありがとうございます。私の中でもやってみたいと温めていることがあって。それが「一人語り」なんです。

藤原

へぇ、それはすごく楽しみです。安田さんの一人語りは聞きごたえがありそうですね。

安田

お互い新しい挑戦ですね。藤原さんのPodcast番組も楽しみにしています。

 


対談している二人

藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表

Twitter

1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

Twitter  Facebook

1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

感想・著者への質問はこちらから