その174 溜まった通知

業種業態で違いはあれど、お仕事で電話をまったく使わないよ、という方は少ないでしょう。あるいはメールやチャットツールなど、文字による連絡手段も、媒体はさまざまであるにせよ、必須であろうかと思います。

日常、会議の席などで、ほかの方が自分のPCの画面をディスプレイに投影するときなど、チャットの通知がいくつも入っている様子がチラ見えすると、個人的にちょっとおもしろがっているところがございます。

それは、溜まった通知をその方はどんな風に処理していくのか……という点においてです。

電話はリアルタイムにコンタクトを求めてくるものですから、応じるにせよまた後にしてもらうにせよ、その場で一定の判断がなされます。

それに対して、文字型のコミュニケーションツールは、かならずタイムラグがあります。代わりに、ほぼデフォルトでプッシュ通知がなされるようになっており、PCなどに向かっている以上、「何かが来ている」ことを知らないでいることは難しい環境です。

かつて、とある大手企業で、電話などの外部からの問い合わせに対して「対応しない時間」を設けた取り組みが報道されていました。部署か個人単位かは記憶していませんが、決まった日の午前中など、自分の業務に集中するコアタイムを設定して効率化を図る、ということでした。

いまでもそういうことがされているかはわかりませんが、外からの連絡に対してどうリアクションを取るかというのは、電話もメールもチャットも媒体を問わず、いつの時代も共通の課題かと存じます。

ただ、先の例のように「組織としてこう対応する」と謳う、大きなルールでもなければ、どうしても個人に任せ、適当に、うまくやってもらうほかありません。

そこでは人それぞれ、やり方があるはずです。
受け取る人の個性、能力などでも相違があり、通知が入った先から素早く消し込んでいく主義の方もいれば、溜まりすぎてむしろ意味をなさなくなっている人もまあ、いなくはないと思います。

個人的には、年単位の試行錯誤の結果、通知をリアタイで処理する能力はないことを確認しました。残念ながら。

そして行きついた対処法は、

「プッシュ通知は一切受けとらない」

という単純なものでした。

だって、目についても解決しないなら、気が散るだけなんだもの。やっていることがひと段落したら、チェックはしますよ。
 

 

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「ぐぐっても名前が出てこない人」、略してGGです。フツーのサラリーマン。キャリアもフツー。

リーマン20年のキャリアを3ヶ月分に集約し、フツーだけど濃度はまあまあすごいエッセンスをご提供するカリキュラム、「グッドゴーイング」を制作中です。

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