業種業態で違いはあれど、お仕事で電話をまったく使わないよ、という方は少ないでしょう。あるいはメールやチャットツールなど、文字による連絡手段も、媒体はさまざまであるにせよ、必須であろうかと思います。
日常、会議の席などで、ほかの方が自分のPCの画面をディスプレイに投影するときなど、チャットの通知がいくつも入っている様子がチラ見えすると、個人的にちょっとおもしろがっているところがございます。
それは、溜まった通知をその方はどんな風に処理していくのか……という点においてです。
電話はリアルタイムにコンタクトを求めてくるものですから、応じるにせよまた後にしてもらうにせよ、その場で一定の判断がなされます。
それに対して、文字型のコミュニケーションツールは、かならずタイムラグがあります。代わりに、ほぼデフォルトでプッシュ通知がなされるようになっており、PCなどに向かっている以上、「何かが来ている」ことを知らないでいることは難しい環境です。
かつて、とある大手企業で、電話などの外部からの問い合わせに対して「対応しない時間」を設けた取り組みが報道されていました。部署か個人単位かは記憶していませんが、決まった日の午前中など、自分の業務に集中するコアタイムを設定して効率化を図る、ということでした。
いまでもそういうことがされているかはわかりませんが、外からの連絡に対してどうリアクションを取るかというのは、電話もメールもチャットも媒体を問わず、いつの時代も共通の課題かと存じます。
ただ、先の例のように「組織としてこう対応する」と謳う、大きなルールでもなければ、どうしても個人に任せ、適当に、うまくやってもらうほかありません。
そこでは人それぞれ、やり方があるはずです。
受け取る人の個性、能力などでも相違があり、通知が入った先から素早く消し込んでいく主義の方もいれば、溜まりすぎてむしろ意味をなさなくなっている人もまあ、いなくはないと思います。
個人的には、年単位の試行錯誤の結果、通知をリアタイで処理する能力はないことを確認しました。残念ながら。
そして行きついた対処法は、
「プッシュ通知は一切受けとらない」
という単純なものでした。
だって、目についても解決しないなら、気が散るだけなんだもの。やっていることがひと段落したら、チェックはしますよ。