「オモシロイを追求するブランディング会社」トゥモローゲート株式会社代表の西崎康平と、株式会社ワイキューブの代表として一世を風靡し、現在は株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表および境目研究家として活動する安田佳生の連載対談。個性派の2人が「めちゃくちゃに見える戦略の裏側」を語ります。
第88回 「B-SCORE(ビースコア)」が明らかにするもの

今年リリースされたブランディングサーベイ「B-SCORE(ビースコア)」って、その後いかがですか?

一般的にそういうサーベイはインナー、つまり社内のことをチェックするものですが、「B-SCORE(ビースコア)」はインナーとアウターの両方を測れるのが特徴で。つまり、問い合わせが多いか少ないか、クレームが多いか少ないか、リピートが多いか少ないかなど、外的なブランド力まで数値化できるようになっています。

なるほどなるほど。ちなみにそこで測った結果は最終的に数値化すると思うんですが、どういう感じなんですか? 100点満点中何点という形なのか、偏差値みたいに「真ん中くらいですよ」みたいな感じなのか。

そうです。136項目の設問に答えてもらいます。特徴的なのは「会社の理念に即した行動をしていて、かつファンがついている状態」が最も高いスコアになるという点です。単に売上や利益率が高ければ良い、というモデルではないんですよ。

僕自身がなぜ起業したかと言うと、実現したいビジョンがあったからです。「社員を満足させること」が目的じゃなかった。どちらかと言えば「実現したいビジョンに共感した社員と頑張りたい」「そういう社員のために社内制度を整えたい」いう順番なんですね。

既にそういう建て付けですよ。もちろん個人の特定はできない形ですが、レイヤーごとには明確に出します。例えばリーダー層はメンバー層よりスコアが高い傾向にあり、マネージャー層はさらに高い。うちの会社も典型的にそうです。

平均以下に落ちることは絶対にないようにしていますが、万が一そうなったらすべて公開します。そして「点数を上げるために何をするか」を示します。自分たちができていないのに他社を支援することなんてできませんから。
対談している二人
西崎康平(にしざき こうへい)
トゥモローゲート株式会社 代表取締役 最高経営責任者
1982年4月2日生まれ 福岡県出身。2005年 新卒で人材コンサルティング会社に入社し関西圏約500社の採用戦略を携わる。入社2年目25歳で大阪支社長、入社3年目26歳で執行役員に就任。その後2010年にトゥモローゲート株式会社を設立。企業理念を再設計しビジョンに向かう組織づくりをコンサルティングとデザインで提案する企業ブランディングにより、外見だけではなく中身からオモシロイ会社づくりを支援。2024年現在、X(Twitter)フォロワー数11万人・YouTubeチャンネル登録者数20万人とSNSでの発信も積極的に展開している。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。