【読むPodcast | ゲリラマーケティング】「ADHDの傾向があり、仕事が遅いです」2018年5月16日配信

第294回「ADHDの傾向があり、仕事が遅いです」
という、自己否定満載の質問者さん。「あなたは既に仕事ができる人です」と断定する、ゲリラーズの真意とは? 
栃尾

こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。

金子

音楽朝かつかつ……あ、音楽朝活をしています。金子亜佑美です。

安田

安田佳生です。カツカツって言ってましたけど(笑)

栃尾

音楽朝活?

金子

音楽朝活をしています。

安田

何ですか、それ。

金子

朝早く起きてピアノ弾いたり、ギター弾いたり、歌ったりしてます。

栃尾

へぇ~、毎日?

金子

なかなか続かなくて、週2、3回ぐらいです。

栃尾

楽器もきっと瞑想効果ありますよね。

安田

ありそうですね。

栃尾

何も考えないでできるから。

金子

あ、そうか。

栃尾

私、ピアノの練習してるときそう思った。何も考えられない。

金子

あー、そうかもしれないです、たしかに。

栃尾

では質問にまいります。20代銀行員の方からいただいています。安田先生、栃尾さん、金子さん、こんにちは。

金子

こんにちは。

安田

こんにちは。

栃尾

こんにちは。毎週配信を楽しみにしております。私は地方銀行に勤めている20代後半の男性です。早速質問です。私はいわゆる仕事のできない社員です。仕事ができないイコール仕事が遅いと考えており、私はそれに当てはまります。遅い原因は、頭の整理整頓が上手く(早く)できないことにあると自己分析しています。具体的には、文章を読んで理解するまでに時間がかかる、手順をいちいち書き出し細分化しないと進めていけない、書類の量が多くなると整理に時間がかかる(軽くADHD傾向があると思います)。このような状態で「石の上にも三年」と思いながら続け、入社5年目になります。同期社員との差も開き始めています。転職も度々考えていますが、上記のような特性では銀行だけではなくどの職場でも同じ状態になると思い、この歳で進路を迷っています。転職の有無にかかわらず、仕事が早くなる方法は考え続けるべきでしょうか?それとも、開き直って遅くても活躍できる場所・方法を探すべきでしょうか?ちなみに、今のところどちらも良い方法が見つかっていません。何か今後のヒントになるお考えをご教授いただければ幸いです。よろしくお願いします。

安田

はい、ADHDって何なんですかね。

栃尾

多分、発達障害っていわれるやつですか。

金子

今、大人の方にすごいよく見られる傾向だってニュースでやってました。

栃尾

子どももあるでしょ?

金子

子どももあるんですけど、子どものときに気づかなくて、大人になって例えばゴミ捨てができなかったりとか、整理整頓が上手くない人が病院に行くと、それって……何だっけ?

安田

ADHD。

金子

ですよ、って言われるっていう。

栃尾

これって昔はそんなに一般的な言葉じゃなかったですもんね。

安田

だからね、鬱とかもそうですけど「やる気ないのはサボってる証拠だ」みたいなのが、だんだんと症状に名前が付いて、こうなっていくのかもしれないですけどね。トム・クルーズさんも実は文字が読めないでしたっけ?

栃尾

へぇ、そうなんですか。

安田

はい。

金子

そうなんだ。

安田

はい。でも、僕もタイプ似てるんでよく分かるんですけど、僕も、もうホントに小学校2年生ぐらいまですごい周りの動きが速すぎて、自分だけが止まった世界で生きてるみたいな感じで。だから、幼稚園のときとか、多分そんな難しいことしてなかったと思うんですけどね、折り紙とか、周りの人はみんなできてるのに10分の1ぐらいしか進まないんですよ。小学生のときもずっとあまりにも「ノロマ」って言われて、「要領が悪い」っていう言い方してましたけど、あらゆることに手間がかかるっていう子どもでしたね。

栃尾

そのときに病院かかってたら何か付いてかもしれないですね、名前が。

安田

絶対そうですね、はい。

栃尾

治ったっていうことなんですか?

安田

治ってないと思います。今でも例えばマンガとか読むのものすごく遅くて、新幹線でいつも大阪行くときに2時間半のぞみ乗るんですけど、コミック本1冊読み終えれないですからね。

栃尾

えっ!?すごい。文字だけの本より遅いってことですか?

安田

文字だけの本だったら多分もっと遅いと思いますけど。めっちゃ遅いとも言えるし、めっちゃ丁寧だとも言えるし。だから、「ハハハハ」とかいうのも1文字1文字読まないと気が済まない。

栃尾

前言ってましたよね。

安田

「ハハハ」と「ハハハハ」は別のもんだっていうのがあって。

金子

たしかに。それはそうかもしれない。

安田

でもね、不思議なんですけど、僕、仕事めっちゃ速いんですよね。

栃尾

へぇ~。

安田

すごい自分でも不思議です。だから、訓練して速くなったっていうのは、多少はもちろんあるんですよ、予習みたいなもんなんですけどね、仕事もある程度準備して予習しとけば速くなるんです。でも、この人僕と似てるんで、多分一番の問題は得意じゃないことをやってるからだと思いますね。向いてないんじゃないですか、その仕事が。

栃尾

ただ、銀行って結構丁寧な「1円単位まで」っていうのありますし、こういうキチキチやる方が活かせる仕事が多いような勝手なイメージがあります。

安田

キチキチやる方なんですか?この人。手順をいちいち書き出して細分化しないと進めていけない、というのは…

栃尾

細分化すると上手に進むっていうことですよね。

安田

これはなかなかすごい能力だと思うんですけどね。

栃尾

そう思います。

安田

文章を読んで理解するのに時間かかるとか、手順を書き出して細分化しないと進めないというのは、この今の仕事だったらもっとテキパキやれっていうことなんでしょうけど、その能力がないとできない仕事もきっとありますから。手順とか要領の良さとかって、企画を考えたらビックリするぐらい時間がかかって全然上手くできない人が、料理とかやるとめちゃくちゃ手際が良いとかってあるんですよ。

栃尾

あー、はい。

金子

よくいます。

安田

だから、やっぱりね、向き不向きっていうのがあって、多分この方もまだ出会ってないだけで、「どんな仕事やっても私はダメなんだ」っていうふうに書いてあるけど、まだ20代じゃないですか。ビックリするぐらい苦にならず、他の人よりも楽にスピーディーにできることって絶対あると思うんですよね。

栃尾

そう思います。

金子

どうやったらそれって見つかるもんですか?

安田

とりあえず、自分が楽しいと思うことや苦にならないことをやる時間を、どんどん増やすってことじゃないですかね。

栃尾

周りに言うとかも大事じゃないですか?

安田

周りに?

栃尾

はい。「ホントはこういう細かい作業が好きなんだよね」って例えば言うと、だいたいの人は細かい作業が嫌いなので、すごい重宝されると思うんですよ。

金子

あー、なるほど。

安田

そうですね。

栃尾

この方が細かい作業を好きかどうかは分からないですけどね。そういうキチキチっとした方であれば好きなのかなと。私もあんまりよく知らないですけど、ADHDの人って、ザクッと言われるのが苦手っていいますよね。「植木に水あげといて」と言うとジャボジャボになるぐらい入れちゃったりする方がいて、例えば「何cc入れといて」って言わないと捉えづらいみたいなのがあるらしくて。

安田

なるほど。

金子

そういえば、行動とか気持ちとかも全部言葉にしないと分からないって聞きました。

安田

昔この番組を一緒にやってた下出君っていうのが料理が苦手なんですけど、「『塩・コショウ少々』っていうのがすごい腹が立つ」って言ってました。「『何ミリグラム』とか『何粒』とかちゃんと書け!」みたいな(笑)。「米をよく研ぐ」とかも「『よく』が分からないんだ」みたいなことを言ってましたね。

栃尾

へぇ~。

安田

人間得手・不得手があるなと思いました。

栃尾

そうですよね。

安田

やってたら分かるじゃないですか、「これ、かけすぎだな」とか「洗いすぎだな」とか。

栃尾

安田さんはそこは同意はできないんですね。

安田

そこは僕は全然同意できない。

栃尾

「塩少々は少々だろ!」って思うわけですね。

安田

僕はどちらかというとちょっとグレーなほうが仕事の指示ができるタイプで、全部細かく決められるとできなくなっちゃうタイプなんですよ。「やり方は好きにやってちょうだい」って言われたらすごい効率良くできるんですよ。「決められたとおりやれ」って言われると全くダメなんですよ、見事にノロマになっちゃうんですよ。

金子

分かる。

栃尾

なるほど。

安田

だから学校の勉強とかそうじゃないですか、決められたページを決められた速度で勉強しないといけないじゃないですか。超苦手でしたね。

金子

あー、超苦手でした!……あ、すいません(笑)

安田

だから、この人は全然、医学的にどうなのかは僕には分かりませんけど、世の中的にはすごく向いてる仕事や、やって楽しいと思えるものが絶対あると思いますけどね。

栃尾

あると思います。

安田

何か自分でやってみたら良いんじゃないですか?銀行員の仕事べつに辞めなくても、それをやりながら、お金稼げることだけが仕事じゃないんで、「お金は稼げないけど、これやってたらめっちゃ楽しい」ということを、まずはやれば良いんじゃないですかね。

栃尾

はい。

金子

ホントそうですね。

安田

そうすると、そのうちだんだんそれが仕事に近づいていくと思うんですよね。ということで、大先生におまとめをしていただきます。

金子

先生!

栃尾

今安田さんが最後におっしゃったことでまとまってるんですけども、得意なこと好きなことを見つけていく。そのためには業務外であっても色んなことをやったり、作ったり、活動したり、みたいなことを続けていくと良いんじゃないかっていうことですよね。それで好きなこととか得意なことの共通点がどんどん見つかって、多分仕事の中でも「ああ、これが得意なんだ」っていうのがだんだん分かってくると私も思います。

安田

はい、ということで本日は以上です。ありがとうございました。

栃尾

ありがとうございました。

金子

ありがとうございました。


*本ぺージは、2018年5月16日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから


ポッドキャスト番組「安田佳生のゲリラマーケティング」は毎週水曜日配信中。

安田佳生
境目研究家

 

 

 

栃尾江美
emitochio.net

 

 

 

金子亜祐美
プロフィールはこちらから

 

 

感想・著者への質問はこちらから