人間交換日記 40通目「それは、人間の能力の蔑視以外の何ものでもない」大野

人間交換日記

「すべての人は、すごい可能性を秘めている」と信じる大野と、「多くの人は目的などなくただ存在しているだけ」と断ずる安田。人間の本質とは何か。人は何のために生きているのか。300文字限定の交換日記による言論バトル。


40通目/大野からの返信
「それは、人間の能力の蔑視以外の何ものでもない」

はっきりさせなければならないのは、未来はどこから未来で今はどこにあるのか?です。
そして、死ぬまで逃れられないものは何か?です。
職場を変える。伴侶を変える。しかし、それらを変えた所で決して逃れられないのが自分。
コーチ駆け出しの頃、日々ベストを尽くす、これが自分のモットーでした。数年前は日々ベストを尽くすことを楽しむ、と変わりました。しかし、何か本質との距離を感じていた。最近、日々ベストを尽くすことを楽しむ自分を創り上げる、と置いて完全に本質と寄り添えた感じを得ました。
そんな過程を生きて、それでも未来や結果を変えられないという人生観をすヽめるとすれば、それは人間の能力の蔑視以外の何ものでもない。

前回39通目/安田「ハッキリさせましょう」

大野さんへ
ということは「朝起きたら別の人間になっていた」という“結果に至る過程”は変えることが出来るってことですよね。それはつまり「結果を変えられる」ってこととイコールじゃないですか。にも関わらず「変えられるのは過程だけで、結果は変えられない」なんて矛盾してます。もうそろそろハッキリさせましょう。人生には変えられないものがある。これが事実じゃないですか。「いや、過程は変えられる」とか言ったって、結果は変えられないわけですよね。なら変えられないでいいじゃないですか。変えられないものを無理に変える必要などないし、変えられないことに対して悩む必要もない。あるものを受け入れてその生かし方を考えればいいのです。

ー安田佳生より

 

前々回38通目/大野「僕たちの創造性が介入できるのは過程だけ」

安田さんへ
矛盾するようですが、僕の観点では未来を変えられるとも言えないし、変えられないとも言えない、というのが実感です。制御不可能な領域は結果、制御可能な領域はどこまでいっても過程にのみ存在するという考えです。
欲しい結果あるいは未来に対してできることは、それを手に入れるための過程をどう生きるのか?です。
未来への時間軸の長短にかかわらず、何が起こるか?は制御不可能ですが、起こった出来事に対しての態度というか、どうしていくか?その領域に置いて活動を創造する事は可能です。つまり、僕たちの創造性が介入できるのは過程だけ。

ー大野より

 

これまでのやり取り

交換日記をする二人



火曜日
安田佳生(やすだ よしお)

1965年生まれ、大阪府出身。
2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。

●金曜日
大野栄一(おおの えいいち)
株式会社一番大切なこと 代表取締役
https://ichibantaisetsunakoto.com/
https://www.sugoikaigi.jp/coach/eiichiono/

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