175通目「レイヤーのルール」安田

人間交換日記
「すべての人は、すごい可能性を秘めている」と信じる大野と、「多くの人は目的などなくただ存在しているだけ」と断ずる安田。人間の本質とは何か。人は何のために生きているのか。300文字限定の交換日記による言論バトル。


175通目/安田からの返信 「レイヤーのルール」

大人になる前に人間として知っておいたほうがいいこと。難しい課題ですね。真面目に答えるなら「それは人によって違う」ということになります。一人ひとり違うというよりもレイヤーによって違う。何度もお伝えしましたが私の考えは「生まれながらにして人間はレイヤーが分かれている」というものです。世界を変えていくレイヤーの人たち。常識を破壊するレイヤーの人たち。今の常識を信じて生きるレイヤーの人たち。などなど。細かい役割は後付けで変わっていくけれどもレイヤーが変わることはない。つまり知っておくべきは「自分が所属するレイヤーのルール」ということになります。親と子供のレイヤーが違う場合は難しいでしょうね。

前回174通目/大野「成人するまでに最低限、人間として知っておいたほうがいい事はありますか?」

安田さんへ

好きです、安田さんの着装の仕方。そこで、そこほれわんわんしたいです。ただ、本質的な成長に触れる前に、幾つか、解像度を上げておいた方がいい様に思う事があります。成人するまでに最低限、人間として知っておいたほうがいい事はありますか?そもそも幸せとは何でしょうか?万人にあてはまり、且つ、時の流れに十分耐え得る抽象度まで上げて定義する事には意味がないでしょうか?多様性とか自由とか、僕らは今、インターネットによって昔には考えられないフラットとリンクとシェアという力を手にしていますが、哲学やモラル、義務もやはり野放し的がいいのでしょうか。分かった上で選択と他の選択肢や考えが浮かばないのでは意味が違います。

ー大野より

前々回173通目/安田「成長の意味」

大野さんへ

運命は切り開ける。大野さんはそう信じていらっしゃるのでしょう。とても素敵なことだと思います。だからその方法を見つけようとする。それを人に伝えようとする。決して間違った行為だとは思いません。じっさい多くの人はそうやって成長するし、挑戦する姿がポジティブと評されるのでしょう。しかし疑問が湧くのです。ポジティブに見えるその活動も、成長に見えるその姿も、世間の評価に引きずられたものではないのかと。稼げるようになることや、スキルアップすることも成長ではあります。でも人生にはもっと本質的な成長が必要なのではないか。意味の違うポジティブが求められているのではないか。そう思えてならないのです。

ー安田佳生より

 

これまでのやり取り

交換日記をする二人



火曜日
安田佳生(やすだ よしお) 1965年生まれ、大阪府出身。 2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。
●金曜日
大野栄一(おおの えいいち) 株式会社一番大切なこと 代表取締役 https://ichibantaisetsunakoto. com https://www.sugoikaigi.jp/coach/eiichiono/

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