第30回 筋肉が経営に影響? 筋トレとメンタルの関係

この対談について

大阪・兵庫を中心に展開する、高価買取・激安販売がモットーの『電材買取センター』。​​創業者である株式会社フジデン代表・藤村泰宏さんの経営に対する想いや人生観に安田佳生が迫ります。

第30回 筋肉が経営に影響? 筋トレとメンタルの関係

安田

私と藤村さんってほとんど同世代なんですよね。学年で言えば1つか2つ違うくらいで。でもお話していると、体力面や健康意識の差をすごく感じるんです。なんで藤村さんはそんなに元気なんですか(笑)。


藤村

笑。筋トレをやっているからですかね。まだまだ目指す体型ではないですけど、頑張って鍛えているので。

安田

ああ、なるほど筋トレですか。実は私も39歳から約15年間ジムに通ったんですが、嫌で嫌で仕方なくて(笑)。藤村さんはなんで鍛えてるんですか?


藤村

僕の場合はメンタル的な効果を実感したことが大きかったかもしれません。というのもね、前まではけっこう後ろ向きな気持ちになることが多かったんですよ。何かあるとすぐに「もう社長降りて会社を売ろうかな」と思ったりして。でも筋トレを始めたら、嘘みたいに精神的にも強くなって。

安田

へぇ! それは面白いですね。


藤村

それって科学的にも証明されているらしくて。筋トレをすると精神状態が整うんだそうです。実際、経営者仲間で一緒にトレーニングを始めた人が皆「弱気が消える」って言うんですよ。

安田

「弱気が消える」か、なるほどねぇ。でも藤村さんって若い頃からずっとジムで鍛えてたんじゃなかったでしたっけ。となると、そんなに弱気になることなんてなさそうですけど。


藤村

いえ、20代の頃はガンガン鍛えていたんですが、会社を始める時にやめたんです。というのも、ボディビルをやってるような人たちの中で、「ビルダーは出世せえへん」という格言がありまして。

安田

へぇ、そんな格言があるんですか! つまり「このまま筋トレを続けたら事業は伸びない」と思って筋トレをやめたわけですね。


藤村

そうですそうです。事業をやるならすっぱりやめようと。それこそボディビルダーになるくらい、気合を入れてやってたんですけどね。

安田

へぇ、そこまで本気で鍛えていたんですね。それは知らなかったなぁ。


藤村

事業を始めてからは筋トレの代わりにコーヒーが相棒のような感じで。人が足りない、お金が足りないと言っては、甘い缶コーヒーを飲んでいたら、一気に太ってしまって(笑)。

安田

筋トレと甘い缶コーヒーなんて、体に対する良し悪しで言えば完全に真逆ですもんね(笑)。ということは、一旦筋トレをやめて、最近また鍛えはじめたということですか?


藤村

そうそう。昨年の2月から本格的にトレーニングを再開したんです。

安田

ということは、何年か前に一緒に焼き鳥を食べてた頃はまだ鍛えてなかったわけですか。それにしてはすごく筋肉があったような気がしますけど。


藤村

若い頃に集中して鍛えていたのもあって、筋肉をつけるテクニックは知ってるんです。だからスポーツクラブに月2~3行く程度である程度維持できてたのかもしれませんね。

安田

ははぁ、なるほど。私がジムに通っていた頃は、週1でずっと通ってましたけど、全然筋肉つかなかったですよ。


藤村

週1回では筋肉はつかないですね。むしろつらいだけで……

安田

本当につらかったです(笑)。そんな中で15年も頑張ってたのに、週1回じゃ筋肉つかないんですか。まぁ、だからといって週2回以上行く根性はありませんでしたけど。


藤村

うーん、週2回でも筋肉はつかないんじゃないかな。最低でも週3はやらないと、筋肉に手ごたえがないというか。そこまでやって体が変わって、重量を増やせるようになると、脳が活性化していくんでしょう。

安田

そうなんですね。じゃあ経営者としてのポジティブさを手に入れようと思ったら、週3はやらないといけないわけですか。でも週1でも辛かったのに、週3行くなんて地獄なんですが(笑)。


藤村

それがね、週3行くようになるとどんどん楽しくなってくるんですよ。トレーナーに「10回」と言われても13回やりたくなったりね(笑)。13回目なんてもう腕が上がらないんですけど、トレーナーがそっと助けてくれたりして。自分の限界を超えた瞬間にゲラゲラと笑いが止まらなくなって(笑)。

安田

へぇ、限界を超えた先にそんな世界が(笑)。テストステロンとかアドレナリンとかが出てるんでしょうね。


藤村

そうでしょうね。「もうあかん!」って叫びながらバーベルを持ちあげるのもストレス発散になりますし、クタクタになるのも爽快感があるんですよ。

安田

なるほどなぁ。そういえば突然トライアスロンとかマラソンとかに目覚める経営者さんがいますけど、同じ理由なのかもしれませんね。


藤村

山登りとかもそうですよね。ある意味現実逃避のような部分もあるのかもしれない。実際好きな人に聞くと、経営なんかよりもよっぽどしんどくてつらいって言いますから。「山登りと比べたら、経営の辛さなんてカスみたいなもんや」って(笑)。

安田

それはそうでしょうね(笑)。つまりよりしんどいことをやると、経営の大変さも「こんなのちょろい」って思えると。そういうやり方もありなのかもしれませんね。

 

 


対談している二人

藤村 泰宏(ふじむら やすひろ)
株式会社フジデンホールディングス 代表取締役

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1966(昭和41)年、東京都生まれ。高校卒業後、友禅職人で経験を積み、1993(平成5)年に京都府八幡市にて「藤村電機設備」を個人創業。1999(平成11)年に株式会社へ組織変更し、社名も「株式会社フジデン」に変更。代表取締役に就任し、現在に至る。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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