人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第106回 「都合のいい客」と「本当にいい客」の境目

「境目研究家」の安田さんにぜひ伺いたいテーマがあって。「いい顧客と都合のいい顧客」の境目についてなんですが。

一般的にビジネスの世界では、文句も言わずに自社の商品を買ってくれて、手間もかからず、問い合わせもしてこないようなお客さんを「いいお客さん」と定義しがちですよね。利益率も高いし、何より楽ですから。

でも私は、そういう人はあくまで「都合のいいお客さん」であって、「本当にいいお客さん」とは違うんじゃないかと思っているんです。我々も商品やサービスを提供している身ですが、どれだけ探究しても完璧なものなんて作れないじゃないですか。

藤原さんが常々仰っている「報酬」の話で考えると、お金という「外的報酬」しかくれないのが「都合のいい人」。それに加えて、厳しさや励ましといった「内的報酬」までくれるのが「いいお客さん」というイメージですね。

ええ。「もう終わりますよ」と声をかけてあげて、新しい人を入れてあげたほうがお店は儲かるわけですから。冒頭で言った「都合のいい客」と同じに見えるかもしれませんけど、動機が違うんです。それはお店への配慮という「内的報酬」のつもりであえてやっている。

間違いないですね。「品がある」というのは、自分本位じゃなくて「相手のことを考えられる」ってことだと思うんです。だから店のために席を譲ることもあれば、逆にあえて厳しい指導や耳の痛い意見を言うこともある。根っこは同じ愛があるからこそ、関係性が深まるんですよね。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















