中卒の僕でも、社長になれた。
裸一貫からのスタートから年商4億円のビジネスを作り上げた「中卒社長・クボサトシ」がゆる〜く語る経営のコツ。既にビジネスを始めている方も、これから始めたいという方も、頭をからっぽにして読んでみてください。
中卒社長クボサトシ「学ナシ経営のススメ」 vol.17
私が起こした“とんでもない事件”について④
“中卒社長”のクボサトシです。
『学ナシ経営のススメ』では、小さな頃から学校の授業が大嫌いだった私が、どうやって年商4億円のビジネスを立ち上げたのか、その経緯やノウハウについてお伝えしていきたいと思います。
今週も、先週の続きから。
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親方から呼び出され、「塗装業者としての責任のなさ」を指摘された私。勝手に独立してからの半年で稼いだ数千万の売上が、途端に“重いもの”に感じられるようになったと書きました。
その出来事は、「自分で事業を行うなんてチョロい」と思いかけていた私に、冷や水を浴びせるのに十分でした。経営というものに伴う「責任の重さ」を体感したことで、「自分はまだ独立できる状態にない」と気付くことになったのです。
そして私が選んだ道。
それは、もう一度親方のもとで修行し直す、というものでした。
塗装技術だけでなく、契約のこと、保険のこと、職人とのコミュニケーションのこと。塗装事業者として大切にしなければならないあらゆることを一から学び直させてもらおうと、親方に頭を下げて元の環境に戻ったのです。
こうして私の“最初の独立”は終わりました。
4週に渡って「私が起こした“とんでもない事件”について」というタイトルで書いてきたこの話ですが、ここまで読んでいただけた方にはおわかりの通り、「何の準備もなく独立し、綱渡りのような経営を続けていたこと」それ自体が“とんでもない事件”だったということです。
当時の私は、自分が“とんでもない”ことをしていることすら、気付くことができませんでした。それを指摘し、諌めてくれた親方は、むしろ私を救ってくれた恩人です。今でも本当に感謝しています。
<久保塗装>を畳み、再び“イチ塗装職人“に戻った私は、心を入れ替えていろいろなことを勉強するようになりました。仕事に真面目に取り組み、新しい知識を得ようと努力するのは当然。本屋に頻繁に通い、ビジネス書を買って読むようになったのもこの頃でした。
小学校・中学校と、徹底的に授業をボイコットしていた「学ナシ」が、一つの“挫折”を経て、自ら学びに向かうようになったのです。
それから3年が過ぎた頃、私は“二度目の独立”をすることになります。来週からは、その話をしていきたいと思います。
さて、ここで今週の「学ナシ経営のススメ」。
「未熟者は、失敗にも気付けない」
無知は強み、と先日書いたばかりですが、今週の経営のススメはある意味真逆のこと。未熟な人は、自分が失敗していることにも気付けないものです。丈夫だと思っていた道がいきなり崩れ落ち、そのまま二度と戻ってこれないということもあり得ます。
私の場合は親方が目を覚まさせてくれましたが、もし誰も何も言ってくれなかったらと考えるとゾッとします。無知だからこその挑戦を私は決して否定しませんが、常にアンテナを張って周囲を観察することも忘れないようにしましょう。
ということで、また来週。