【GlobalPicks/vol.120】コロナ後の世界(No.2)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜
著者:小出 紘道



引き続き「シリーズ コロナ後の世界(No.2)」をやっていきます。

Accenture(アクセンチュア)のwebから「経営サイドはwith コロナの環境下でどのようにビジネスを再開させるべきか?」についての論説を拾ってきましたので、紹介していきます。

今回の記事はコレ↓

COVID-19: 5 priorities to help reopen and reinvent your business
COVID-19:ビジネスを「再開」し「再発明」 するために優先すべき5つのこと

[https://www.accenture.com/mu-en/about/company/coronavirus-reopen-and-reinvent-your-business]

単にビジネスをreopen(再開)するのではなく、 reinvention(再発明)することこそが重要だ、 と言っています。
で、reinventionのために、経営サイド/ リーダーサイドとして、下記の5つの「大事なこと」があるよ、 という論説です。

1. Put People First
2. Design Spaces That Work
3. Solve in Phases
4. Commit to an Elastic Cost Structure
5. Get Future-Ready

2.Design Spaces That Work(機能する空間をデザインせよ)
・Create not just a safe environment, but a comfortable and stress-managed one as well.
・ Limit physical contact and enable more flexible use of space (e.g., operate shift hours). Segment key workers who must be physically present on the frontlines from those who can work remotely.

・単にsafe environment(安全な環境)を作るのではなく、comfortable(快適)でstress-managed(ストレスマネジメントの効いた)環境も作らなければならない
・physical contact(物理接触)を制限し、執務スペースのフレキシブルな利用(例えば、シフト制で働いたり)を促すべきだ。物理的にオフィスに社していないと機能しないキーとなる従業員と、リモートで働ける従業員を建て分けすべきだ

 

最近は「オフィスって必要なの?」とか「リモートの方が効率が上がる」とか「リモートだと成長できない」とか、色んな議論が活発になってきていますね。

原文で言われているのは「リモートではなくオフィスに居ないと機能しない人」と「リモートで機能来る人」を分けてマネジメントしないといけない、ということです。

これを職能だけで考えると短絡的な結論として「SEとかwebデベロッパーとかクリエイターはリモートで働ける」けど「営業マンとかマネジメント層は厳しい」みたいなありふれた話になってしまうと思うんですね。

でも、思うに「リモートで効率的に働けるかどうか」って
・自宅環境(物理的)がどうなっているか?
・家族関係がどうなっているか?
・対人コミュニケーションがもたらすモチベーションの高低
・仕事のスキルの高低(一定のスキルが有るか?)
というようなポイントに加えて
「どんな性格の社員か?」という大きな大きなブラックボックスがありそうです。

なので、このブラックボックスを解明した組織が強いですね。

定量分析をやるならば
「リモートで効率が上がった群」と「リモートで効率が下がった群」の2群の分岐点となる「性格上の特徴(一般的な性格テスト結果でOK)」を、判別分析(数量化2類)的なアプローチで解析してみると、結構バッチリ見えてくる気がします。

・「他責性の強い人」はリモートは向かない(仮)
・「曖昧さを許容できない人」はリモートに向く(仮)

みたいな感じで分かってくると、別のディメンションでマネジメント来ると思うんですよ。

そして、こうした分析をしていくと、「自分はリモートで働きたいです!」という自己申告と、「その人がリモートでパフォーマンスが上がるのか?」という実績値の間に「大した相関関係は無い」という愕然としたファクトが浮かび上がるのです。

というのは憶測です。。。

 


「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報

小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)

◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ
代表取締役社長
http://citation-sp.co.jp

◆株式会社シタシオンジャパン
取締役会長
http://www.citation.co.jp

◆株式会社 イー・ファルコン
取締役
http://www.e-falcon.co.jp

<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた)
・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった)
・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった)
・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった)
・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)

 

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