【vol.345】2025年予測:自動車産業の展望⑦

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


先週に引き続き「車産業」についての2025年予想がForbesに掲載されていたので、読んでみたいと思います。

今週の記事はこれ。
Global Automotive Outlook: Predictions For 2025
(自動車産業の展望:2025年予測)
https://www.forbes.com/sites/sarwantsingh/2025/01/13/global-automotive-outlook-predictions-for-2025/

下記の8つのトレンドがあげられています。
(ランキングではなく、一覧としてのリストという感じです)

1. EVs and Global Car Sales Will Run Out of Juice
2. Hybrids Will Take the Spotlight
3. Software-Defined Vehicles (SDVs) Will See High Demand
4. Driverless Vehicles Will Be the Future of Connected Cars
5. Chinese EV Brands Will Rule the Light Vehicle Segment
6. Luxury Car Sales Will Skyrocket Over the Next Few Years
7. Integrated Powertrains Will Be Standard in Electric Vehicles of the Future
8. New business models – Multi Cycle Leasing and Energy Services – Will Offer Carmakers New Revenue Streams

 

先週は「6. Luxury Car Sales Will Skyrocket Over the Next Few Years」を見ましたので、引き続き「7. Integrated Powertrains Will Be Standard in Electric Vehicles of the Future」以降を見ていきます。

7. Integrated Powertrains Will Be Standard in Electric Vehicles of the Future
(未来の電気自動車では統合パワートレインが標準になる)

We will see huge growth in integrated drive ePowertain systems that reduce weight, cost and offer other improvements like improved vehicle range and efficiency.

重量やコストを削減し、航続距離や効率の向上といった他の改善点を提供する統合ドライブ・eパワートレインシステムが大きく成長することが予想される。

次世代のEVのキーになるのがパワートレインの性能で、要は「エンジンが生み出したエネルギーを、効率的に走行に生かす能力やコスパ」を競い合っている感じみたいです。
その分野で先行しているのが中国のBYD社で、テスラと競合しながら市場を牽引しています。
専門性が高く、深掘りしづらいので省略します。

 

8. New business models – Multi Cycle Leasing and Energy Services – Will Offer Carmakers New Revenue Streams
(新しいビジネスモデル – マルチサイクル・リースとエネルギー・サービス – が自動車メーカーに新たな収益源を提供)

With battery technology improving so much over the last decade and reaching over 7000 cycles and battery manufacturers like CATL offering warranties of 1.2mn km and more (for Commercial vehicles), the battery will outlast the life of vehicle in the future and even have a higher residual value.

過去10年間でバッテリー技術が飛躍的に向上し、7000サイクル以上に達し、CATLのようなバッテリー・メーカーが120万km以上の保証を提供している(商用車用)ことから、バッテリーは将来的に自動車の寿命よりも長持ちし、残存価値も高くなるだろう。

「バッテリーの寿命が自動車の寿命よりも長い」という世界は素晴らしいですね。
車のバッテリーが弱々しい動きになる瞬間って結構絶望しますよね。JAFが脳裏にチラつくあの瞬間ですね。

ただ、今のところ本文にあるような「バッテリー革命」をリアルに体感出来ている感じはしません。
まずはEV車の領域(かつ商用車の領域)から浸透していくものと思われます。

「どのバッテリーを積んでいるか?」という視点が「車選びの主要素の1つ」になる日も近いのかもしれません。
 

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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