【vol.228】2022年6月に表出したHRトレンドTop5(オンボーディングのポイント)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


前回から「HR」のテーマにに戻しています。
以前にも取り上げていた「HR領域の2022年のトレンド」について、特にこの6月に焦点を当てたコンテンツです。
XREFというオーストラリアのHRコンサル&サービスプロバイダーのサイトから引っ張ってきました。

今回の記事はコレ

5 HR Trends Revealed in June 2022
2022年6月に表出したHRトレンドTop5
5 hot HR and recruitment topics trending in June 2022

5つのトレンドは下記の通りです。先に提示しておきますね。

Trend #1: Mentors and Career Paths: Is Guidance the Key to Retention?
Trend #2: Virtual Onboarding: The Human/Tech Balance
Trend #3: Diversity Analytics: Why DEI is More Than a Catchphrase
Trend #4: Revisiting Interview Questions: Are you Asking the Right Questions for Results?
Trend #5: Retention Bonuses: Rewarding Loyal Employees

今回は「Trend #2: Virtual Onboarding」を読み込んでいきます。

Trend #2: Virtual Onboarding: The Human/Tech Balance
(バーチャル・オンボーディング:人間とテクノロジーのバランス)

With remote and hybrid workforces becoming increasingly common, HR Managers are asking – can I onboard remotely? Can I use tech and save time? This article hosted by Toolbox HR covers ‘How to Keep the Human Element During Automated Onboarding.’

リモートワークやハイブリッドワークがますます一般的になる中、人事担当者は「リモートでオンボーディングができるのか? 技術を使って時間を節約することは可能か?」を知りたがっている。
Toolbox HRの記事では「自動化されたオンボーディングで人間的要素を維持する方法」を取り上げている。

「onboarding(オンボーディング)」って直訳すると「飛行機に搭乗してもらうこと」という意味合いですけど、HRの文脈では「新入社員を最初の段階でうまく組織に慣れてもらうこと」を指しているようです。結構普通に使われているみたいです。

そのオンボーディングを技術的には「すべてリモート」で行うことも出来る世の中だけど、「人間的要素」は排除してしまっていいのか?というのが直近HOTな論点のようです。

で、結論「排除してはいけない」ということで、「人間的な部分とテクノロジーのバランス」を取るための3つのヒントが示されています。

1 Welcome them and consider a buddy system
:「バディの仕組み」を検討する
2 Employ a 50/50 Onboarding Approach
:「50:50のオンボーディング」を採用する
3 Maximise Personal Interaction for 1st and 2nd Phases of Employment
:「雇用の初期段階での人的交流」を最大化する

新入社員をバディ方式で円滑に組織に馴染ませる「onboading」は欧米でも重要な方法論なのですね。
そして、ほぼほぼオンライン上で完結する業務であっても「人間の相対でのやり取りと、テクノロジーを活用したオンライン上でのやり取りの比率を同程度にする」ことが初動の「onboading」時には重要とのことです。
また、初期段階に「人的交流」の質と量が最大になるように「onboading」を設計することがヒントとして挙げられています。

要するに、オンライン完結しそうな部分に、いかに人的交流を絡ませるか?が新入社員を迎え入れる初動におけるキーポイントということでしょうね。

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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