GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜【vol.013】

Forbesが選ぶ「2018年、ビジネスに成功をもたらすトレンドTop10はこれだ!」を紐解いてみる(第3回)
著者:小出 紘道

前回同様、引き続き、US(アメリカ)のForbes(フォーブス)から、今年のビジネストレンド(マーケティングトレンド)を紹介した記事を引っています。ビジネストレンドとマーケティングトレンドを、紹介しています。
リマインドですが、今回の記事、ヘッドラインはこちら。
The Top 10 Business Trends That Will Drive Success In 2018
→2018年、ビジネスに成功をもたらすトレンドTop10はこれだ!

記事のURL
https://www.forbes.com/sites/ianaltman/2017/12/05/the-top-business-trends-that-will-drive-success-in-2018/#2af291fd701a

 

①Artificial Intelligence Drives Customer Experience
②Communities Embrace Live Interactions Over Social Media
③Millennials Welcome Generation Z
④Wages And More On The Rise
⑤Social Learning Outperforms Remote Learning
⑥Live Streaming Video Content Gains Momentum
⑦Serve Your Community Not Just Buyers
⑧Marketing Drives Results With A Focus On Problems
⑨Subject Matter Experts Open Doors
⑩Blockchain Embraced By Big Players

 

前回は、
③Millennials Welcome Generation Z
④Wages And More On The Rise
の2つのトレンドを取り上げました。

今回も2つのトレンドを取り上げます。
早速みていきましょう。

 

⑤Social Learning Outperforms Remote Learning
→ソーシャルラーニングが、リモートラーングを駆逐する

まず単語の確認ですが、Social Learning(ソーシャル・ラーニング)は、仲間や同僚や関係者間のインタラクティブな社会的学習のことで、最近ではFacebookやtwitterなどのSNSなどをツールとして活用することが多いですね。
で、Remote Learningは、放送大学みたいなTV学習とか、サテライトゼミとか、旧来的なeラーニングまたは通信学習の総称です。
ちなみに、outperformはAがBを「上回る」という意味なので、ソーシャルがリモートを駆逐するようになるよ、というトレンドですね。
原文を見ましょう。

 

—原文
The study estimates 50% of companies already use social learning in some way, and two-thirds plan to use it in the future. It’s easy to understand why. Social-learning promotes autonomy and self-direction, increasing overall learner engagement. It can also be a welcome departure from online courses which can be lonely, isolated experiences that lack engagement. 

→ 推定50%の企業が既に何らかの形でソーシャルラーニングを導入している。

ソーシャルラーニングが、autonomy(自主性)とself-direction(自己主導性)を促進して、学習する人達のengagement(エンゲージメント:かかわり)を高める。
ソーシャルラーニングによって、これまでエンゲージメント低く一人で孤独にやっていたonline course(オンラインの学習講座)から脱却できるようになる。

 

ほとんどの人は、学生時代は問答無用でface2faceの通学型のソーシャルラーニング(この場合、教室での集団学習)で育ちますね。
社会人になると、最近は、online講座のリモートラーニングに放り込まれることが増えているようです。このリモートラーニングは一見、利便性と経済性から有効と思われています。
が、リモートラーニングは学習者のエンゲージメントを高める効果が無く、最近は「エンゲージメントの高い学習こそが、その企業にとって役に立つ学習」であることに企業側も気付き始めている、ということでしょう。
そこに、SNSなど複数が同時に相互参加できる便利なツールが掛け算されて、この動きがさらに加速する、という流れですね。
もう少し見ていきましょう。

 

—原文
As companies adopt more social learning, so too will they adopt tools that support mentoring and coaching that leverages the internal expertise organically.

→各社がどんどんソーシャルラーニングをadopt(採用)すると、組織内部のexpertise(専門知識・技能)を活用できるような、mentoring(メンター)やcoaching(コーチ)をサポートするツールもadopt(採用)するようになる。

ちょっと分かりにくい文章でごめんなさい。
要するに、各企業がソーシャルラーニングを活用するときには、その組織独自ののソーシャルランニングを「メンター」とか「コーチ」のような人がファシリテートしていく形が望ましく、そのためには、組織ごとのソーシャルラーニングを管理・運営していくための「ツール」が必要になってくるよ、ということですね。
この記事のポイントをまとめると
・ソーシャルラーニングはエンゲージメントを高めるので、後に企業に大きなメリットをもたらす
・よって、企業の研修スタイルは、個人活動のオンライン学習から相互作用のあるソーシャルラーニングに移行していく
・だから、企業独自のソーシャルラーニング運営をサポートするような「人」と「ツール」が重要視されるようになる
次のトレンド行きます。

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