今週は!
令和へのカウントダウンがはじまり、このブログも平成最後となりました。でも、不思議と特別な感慨はないんですよねぇ。高浜虚子という俳人に「去年今年貫く棒の如きもの」という句がありますが、時代の変わり目って、そんなもんなんじゃないのかなと思います。
さて、先週の水曜日(4/24)。NHKの朝のニュースを見ていたら、行列のできるパン屋さんの話題をやっていました。東京の清瀬市にある高級食パンの専門店で、昨年6月にオープンして以来、毎日約450本も売れているそうです。この数字がどれほどすごいのか、正直、私にはよくわかりませんが、興味を引かれたのは、パン屋さんの店名。こちらです(NHKさん、すいません。ウェブサイトから写真を拝借しております)。うわ、これ、考えた人、すごいわ。とは、職業柄、思わず(笑)。ん?『いきなり!ステーキ』や『俺の〇〇〇』シリーズのパン屋版か?とか、こりゃ素人にはできんな、仕掛け人が絶対いるはずなどと考えてしまうわけですが、このパン屋さんをプロデュースしたのは、ジャパン ベーカリー マーケティング株式会社(以下、JBM)という会社さん。代表の岸本拓也さんは『ガイヤの夜明け』にも取り上げられたこともある、業界では有名な方のようです。すいません、知らなくて。
JBMさんは、ホテルマンからパン屋を開業した代表自身の経験をベースに、製パン未経験者を対象にオーナーの個性を発揮できるパンづくりと店づくりを応援していこうという事業を行っています。同社のウェブサイトでは、これまでプロデュースしてきたお店を見ることができます。新しい順から、いくつかを店名で紹介しますと、
セレブ工場
どんだけ自己中
平成最後に俺の出番!なま剛力スタジアム
午後の食パン これ半端ないって!
U. S. A.
乃木坂な妻たち
うん間違いないっ!
パンパティ~こむぎのおはなし~
あっぱれ!家康
松本幸司の世界観
日本列島パン食い協奏
ダジャレ、流行語の転用、メルヘンとネーミング手法はさまざまですが、岸本代表の「一見ヘンだなと思わせといて、でも中身はちゃんとしているというギャップが人を惹きつける。そして、最も大事なのがその前提となるオーナーや立地に合ったコンセプトメイキング」という考え方には、とっても共感します。
つまり、突飛なネーミングも派手な店舗デザインも、しっかりとしたコンセプトや美味しいパンがあってのこと。まあ、当たり前と言えば当たり前なんですが、実際は逆のパターンが多いんですよね。「あそこの、あんな感じ」のコンセプトで、とにかく目立つネーミングやデザイン、お願いね。
これ、だめですから。