こんしゅうは!
街中がなにやらやかましいと思っていたら、地元鎌倉市の議会議員選挙がはじまっていた。定員26名のところ、今回は39名が立候補(4/17時点)。看板に、チラシに、事務所に、選挙カー。あまり代わり映えのしない選挙運動ではあるが、コロナ禍のせいか、いつもと比較して、若干静かなので助かっている。
ところで、選挙といえば、むかしから不思議に思っていたことがある。候補者の名前に“ひらがな”表記が多いことだ。調べてみると、これには日本の投票制度がかかわっていた。わが国の投票は、自分の手で書いて投票する自書式。そのため有権者が難解な漢字を書かなくて済むよう「ユーザー・フレンドリー」な観点からの配慮なのだという。
選挙運動では、候補者は自分の名前を有権者に覚えてもらわなくてはならない。またビラなどの文字情報だけではなく、テレビや車のスピーカーを通じた音声情報としても発信している。そこで、ダイレクトに音声情報と繋がる“ひらがな”で候補者名を申請した方が、票につながりやすいのである。
これは大物政治家も一緒らしく、現総理大臣の菅さんはじめ、安部さんや麻生さんも“ひらがな”表記である。たしかに菅さんが菅直人と書かれてしまったり、安倍さんが阿部晋三と書かれたら無効票となるので、事情はわからなくもない。
ちなみにネーミングの世界でも、印象に残るようにするために、あえて“ひらがな”にするのはテクニックとしてあり。『きゃりーぱみゅぱみゅ』などは、ひとつの例であろう。ただし漢字の場合、ひらき方を間違えるとバカっぽく見えるので要注意である。
個人的には、政治を志す者は自分の名前くらい漢字で書いてくれよと思うし、政治信条や主張内容にかかわらず、“ひらがな”候補者に投票する気にはなれない。