今週は!
先週に引き続き、今年4月に開校したブランドファーマーズ・スクール第一期生10名が開業されるビジネスのネーミングについて書いてみたい。
今回ご紹介するのは、二瓶琢史さん(53歳)。こちら、ニヘイさんとお読みするのであるが、じつはなかなかに名を知られた方。体重計や体脂肪計などの大手メーカー、タニタが打ち出した「日本活性化プロジェクト」の推進・運営役が、二瓶さんなのである。
同プロジェクトは、「社員の個人事業主化」を支援していくもの。多くの日本企業がこれからの働き方に悩むなか、実験的かつ画期的な制度として各方面から注目されている。二瓶さんは、現在もタニタの経営本部 社長補佐という肩書を持ちながら、自身でも合同会社を経営し、講演やインタビューなどを積極的にこなしている。
個人としてのブランドがあり、しかもすでに開業されている方がなぜスクールに入学してくれたのか?正直、ちょっとナゾなのであるが、ボクなりに推察すると「これまでやってきたことを一度棚卸しして、自分の提供価値をきちんと定め、言語化したかった」のではと思っている(二瓶さん、違っていたらすいません)。
熱意ある人の突飛なアイデアが大好物。そして、人に合わせること・つじつまを合わせることが得意という二瓶さんが、ビジネスのキーワードとしたのは「社長の無茶の正当化」と、自身を例えた「ファースト肯定ペンギン」。ネーミングは、ふたつをいかしたものになった。
ボクからは、1点のみ提案させていただいた。「○○○○のくいしん坊!万歳」風に、ネーミングに名前を入れて欲しいということ。「二瓶琢史」というネームバリューを使わない手はないと考えたのだ。では、二瓶さんのビジネスを紹介しよう。以下、すべてご本人の手による。
ータグラインー
無茶な施策の実現に挑戦
ーネーミングー
ファースト肯定ペンギン・二瓶琢史の
正当化本舗
ーコンセプト文ー
正当化から、始めましょう。
「社長のおっしゃる施策は、無茶だと思います。」と、幹部社員に言われたら、チャンスです!その施策は、お手本のない、新しいものである可能性が高いのです。
新しいことは、すぐには理解されません。理解できないことだから、幹部社員でも無茶だと感じるのです。無茶だと感じたら、できない理由を探します。それは本当は、「できない理由」じゃなくて、「やらない理由」です。
事実、私がそうでした。タニタという会社で、「社員を個人事業主にしたい」と社長が言い出した時、「何を無茶な…」と思い、たくさんの「できない理由」が浮かびました。が、タニタではこれを実現しました。それは私が、頭を切り替えて、社長の話しを全肯定=正当化した結果なのです。
まずは、「無茶だ」という、前提を変えましょう。やりたい施策の本質は何か?そこに立脚して、正当化してみましょう。社員の頭が切り替われば、山は動きます。
「正当化本舗」が、社長の無茶を、正当化します。そこから、始めましょう。
ちなみに、『正当化本舗』はサービスのオプションもユニーク。導入商材として、二瓶さんの趣味を活かした「ドライブしながら相談」と「ゴルフしながら相談」があり、どうしても正当化できない無茶については「ギブアップ90%返金」という制度もある。いや、面白い。
ファースト肯定ペンギンのファーストダイブや、いかに。
一人目はこちら:藤原裕士さんのビジネスネーミング