♯169「ラムダッシュ」

今週は!

たまに行くオフィスは、JR新橋駅が最寄り駅である。地下三階にあるホームから、改札までの間、壁に貼られているポスターを流し見するのが楽しみといえば楽しみ。コロナで人流が減っているせいか、大体がJR東日本のものが多い。いつもの顔ぶれのなかに、先日、新顔があった。電動シェーバーの広告だった。

ポスターを見た後、facebookにもその商品が表示されるようになった。有名タレントを使った(が、実際には、タレントたちはその商品を使っていない場合がほとんどである)よくあるキャンペーンの手法である。そこで、電動シェーバーが「ラムダッシュ」という商品名であることを知った。

「ラムダッシュ」は、Panasonicのブランドである。ウェブサイトをのぞいてみると、歴史のあるブランドであることがわかった。

コンセプトには、「半世紀以上にわたって培ってきた技術力、ノウハウのすべてを結集して作り上げた21世紀シェーバー」とある。

ネーミングの由来も紹介されている。

- 覚えやすく、読みやすく、最高機種にふさわしい高級感を持ち、信頼性があって、世界で通用するネーミングにできないか。 さまざまな条件のもとで模索され、最終的に決まった名前。それが「Λ’(ラムダ+ダッシュ)」。Λはギリシャ語で「刃」を、ダッシュは「鋭さ、先進性」を意味する。本物の剃り味を実現する、圧倒的なパフォーマンスというのが表現の狙いだ。―

ネーミング開発のやり方としては王道。発売当時に、担当広告代理店のコピーライターが何百本と候補案を出したなかで選択した一本なのだろう。なるほど。悪くないネーミングだとは思う。

でもなぁ、でもさぁ、と、思ってしまうのである。

これがバルミューダだったら、『BALMUDA The Shaver』で済んじゃうんだよね。

ボクの頭のなかで、なぜだかピンク・レディが「ペッパー警部」を歌っている。

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