第5回 宅配からみる働き方のミライとは?

このコラムについて
世の中の情報は99%が「現在」または「過去」のものでしょう。たった1%の未来情報をつかめる人だけが、自分のキャリアやビジネスを輝かせるのです。でも、未来情報なんか手に入らないよ!と思ったアナタ。ご安心を。もしアナタが古い体質の会社に勤めているなら超ラッキー。そんな会社の経営者ならビジネスがハネるかも。

未来コンパスが、あなたの知らない未来を指し示します。

 第5回  宅配からみる働き方のミライとは? 

自粛期間が過ぎても、通販やネットスーパーの利用頻度が高止まりしている皆さん!
私も変わらずヘビーユーザーで、まとめて注文したいと思いながらも、ついつい思い立ったときに購入する癖が抜けません。。。配達員さんへの負担が心苦しい今日この頃。
でも、この「取り配」サービスがあれば、物流効率の改善に貢献できるうえ、非対面の安心感も得られて一石二鳥です。


商願2020-42184号(出願人:日本物流事業合同会社)

【商標】
取り配
【指定役務】
車両による輸送,貨物の輸送の媒介,貨物の積卸し,配達物の一時預かり


■未来コンパスが指すミライ

「置き配」の反対で、ユーザーが玄関先に出した荷物を集荷するサービスのことを「取り配」と名づけたのでしょう。
置き配も取り配も、もともとは再配達や再集荷を防止するためのものですが、今では非接触のニーズに強く訴求できるサービスになりました。ウイルス感度が高まった人たちには間違いなく刺さるでしょう。

ところで、ステイホームが多くなったことで再配達率は劇的に下がったでしょうが、対処すべき問題が物流量の多さという根本に戻りました。
そこで注目されるのが「フィジカルインターネット」という概念。インターネットの考え方を物流に当てはめようという試みです。
インターネットにおいては、大量のデータをパケットと呼ばれる小さい単位に分け、その時々の使用頻度が低い回線を利用することで、スムーズな通信を実現しています。
フィジカルインターネットも荷物を小口化(パケット化)させて、空いているリソースを活用することで物流の効率化を図ります。

これらに共通するのは「小ロット」や「休眠リソースの活用」といったキーワード。コロナによって激増したウーバーイーツと全く同じです。フードデリバリーのように物流シェアサービスが本格化したら、スキマ時間に配送を請け負う個人が一気に増えることでしょう。
こうなると猫も杓子もシェアリングの感がありますが、これからの宅配は「取り配 → 個人によるシェアリング物流 → 置き配」が一つのスタンダードになるように思います。

これらを俯瞰してみると、業界を問わず個人の休眠リソースの奪い合いが繰り広げられるに違いありません。個人リソースを前提とした会社とその経済圏ができ、会社と従業員の関係性が大きく変わるミライになりそうです。

さてあなたは、こんなミライから どんな「小さなブルーオーシャン」をみつけますか。

 


 この記事を書いた人  

八重田 貴司(やえだ たかし)

外資系企業/法務・知財管掌。弁理士。
会社での業務とは別に、中小・ベンチャー企業への知財サポートをライフワークとする。クライアント企業が気づいていない知的財産を最大化させ、上場時の株価を上げたり、高値で会社売却M&Aをしたりと言った”知財を使って会社を跳ねさせること”を目指す。
仕事としても個人としても新しいビジネスに興味があり、尖ったビジネスモデルを見聞きするのが好き。

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