患者からの迷惑行為にはどう対応する?〜お医者さんは、なやんでる。 第168回 〜

第168回 「患者からの迷惑行為にはどう対応する?」

お医者さん
お医者さん
ああ、やっと帰ってくれた……最近はああいうクレーマー気質の患者さんが増えたなぁ。
お医者さん
お医者さん
スタッフたちも参ってきてしまっているし、どうにかできないものだろうか。
ペイハラの問題はかなり深刻ですよね。皆さん悩んでますよ。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ペイハラ? なにそれ? ……って、あなた一体どなたです?
初めまして。ドクターアバターの絹川と言います。お医者さんの様々な相談に乗りながら「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
あっ、聞いたことがある! クリニックの経営にいろいろアドバイスくれる人だよね。知り合いの医者が言ってました。
ありがとうございます。専門は電カルなんですが、相談に乗るのが大好きで、いつのまにか今みたいなポジションになってしまいました。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
へえ、おもしろいですね。ところでさっきのペイハラっていうのは?
ペイシェントハラスメント、つまり患者さんからの迷惑行為です。受付で怒鳴り散らすとか、電話でクレームを長時間言い続けるとか。最近だとありもしないことをネットの口コミに書かれるケースも多いですよね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ! まさにウチが困っていることだ。最近そういう攻撃的な人が増えて参っちゃってるんです。
そうですよね。保険診療だとなかなか患者さんは選べないですもんね。自由診療なら価格設定などでセグメントすることも可能なんですが……
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ん? どういうことです?
現実として、お金を持っていな人の方がクレーマー化しやすいんです。だから価格設定を上げて裕福な方しか来られないようにすると、結果としてペイハラが減ると。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほど……確かにそうかもしれません。でも絹川さん、自由診療には切り替えるのはそう簡単じゃありません。保険診療のままでできる対策はないですか?
そうですね、科目を狭めることでセグメントすることは可能だと思います。他にない珍しい分野の専門医になれば、替えが聞かないので患者さん側も無茶なことはしなくなるでしょう。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほど。でも珍しい分野って例えばどんな?
そうですね、相模原のクリニックで「枕外来」というのをやっているところがあります。ペイハラ対策が目的で始めたわけではないでしょうが、結果的に患者のセグメントはできている。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほど、おもしろいですね。でもなぁ……うちは特に特徴のない内科だし、僕自身特別な経験や知識があるわけでもないし……
そういう場合は、クリニックのDX化を進めるのがおすすめです。人が関わる部分を減らすことで、クリニック・患者双方のストレスを減らす作戦です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ははぁ、なるほど。具体的にはどういう部分をDX化をしたらいいんでしょう?
そうですね、ポピュラーなところで言えば受付の自動化、Web予約の導入、会計は自動精算機で行う、といったところでしょうか。これらの導入で、ITに苦手な患者さんは排除できると思います。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、それならウチでもできるかもしれない。ちょっと今度、相談に乗ってもらってもいいですか?
もちろんです! なんでもご相談ください!
絹川
絹川

 

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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